有力店で誂えたくなる”じつは”な話
既成のスーツを購入する際、徹底的にお直しする、そんな方にお伝えしたい。どこか妥協してはいまいか?と。そんな諦めをなくすのがご存じの通りオーダーだ。
そこで、各店の実情を徹底取材。その中で、「えっ、そんなことができるの?」と思わず唸った「”じつは”な話4傑」をご紹介したい。これを知ればきっと貴方も、誂えずにはいられない。
SHIPS / シップス

じつは「通なディテールも値段据置きで楽しめる」

ビスポークは敷居が高いけれど、パターンオーダーなら……。そう考える方に知ってほしいのがシップスの心意気。オーダーの醍醐味といえば細かな仕様を自分好みに誂えられる点だが、シップスではパンツをボタンフライにする、袖口を本切羽にするといった通なディテールを追加料金なしで選択できる。とくにボタンフライは昔ながらのビスポークスーツのディテールゆえ、満足度も高まることうけあいだ。価格:8万2000円〜。納期:約4週間〜。
BEAMS / ビームス

じつは「身体を美しく見せる特殊体型の補整が可能」

スーツを美しく着こなす基本にして最大のキモは、自分の体型に合っているかどうか。ビームスではパターンオーダーの場合でも上のようなシートが用意されるが、よく見ると反身、屈身、ハト胸といった体型の特徴が描かれており、それぞれ補整のポイントをメモする欄が。当然パンツも然りで、都合10ヶ所もの体型補整をしてくれる。通常のパターンオーダーでここまで対応してくれるところはまずない。価格:10万6000円〜。納期:約4〜5週間。
WAKO / ワコウ

じつは「仕上がりイメージから完成までが超スムーズ」

見本帳から生地を選ぶことが苦手だという方に。和光では反物の状態の生地が、ゼニアやロロ・ピアーナなどの高級生地を筆頭に約50種も用意される。大きな面積でじかに体へとあてがえるので、仕上がりが非常にイメージしやすい。しかもこのように反物が店頭にある場合、生地を一旦工場に送る関係で時間がかかる傾向にあるが、パターンオーダーでなんと約3週間で仕上がるそう。それも、ビスポークと同じ工場で。価格:18万円〜。
BARNEYS NEW YORK / バーニーズ ニューヨーク

じつは「仕立てへの自信の象徴、白の裏地が今も選べる」

2018年にリニューアルされた、マディソンとマンハッタンの2モデルを元に誂えるバーニーズ ニューヨークのオーダー。モダンなスタンダードを追求するにはもってこいだが、じつは昔から日本のテーラーで主に使われた白の裏地が今でも選択可能。白の裏地を使うとスーツ内部の裁断や縫製が透けてしまうため、きれいな仕上がりにするのが難しいが、その懸念が杞憂に終わる優れた技術を有している。価格:12万6000円〜。納期:約1.5ヶ月。
※表示価格は税抜き
[MEN’S EX 2019年10月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)