
男は変わった。靴・小物はどうだ?
バブル崩壊、IT革命、リーマンショックetc.男の生き方も美意識も大きく変わった平成時代には無数の靴・小物が生まれ、名品として進化してきた。その歴史を顧みつつ、これからの展望を考えてみよう。

平成を見てきた服飾名士たちが語る
ファッションディレクター 青柳光則さん(左)
1960年生まれ。出版社勤務を経て’83年独立。DC、クラシコなどトレンドの現場を牽引。
服飾評論家 池田哲也さん(中)
1968年生まれ。’90年三越入社後ローマ駐在。クラシコブーム前から当地の魅力に触れる。
ビームス ドレス部ディレクター 吉田周平さん(右)
1969年生まれ。’89年ビームス入社。バイイングを通して平成ドレスクロージングを主導。
平成の”新しい!”はイタリアが生んできた【平成紳士の名靴・名小物 多事総論 #3】

M.E. さて、次はイタリアについて。
青柳 平成初頭はミラノ3Gとよばれたモードブランドが全盛で、今M.E.でお馴染みのイタリアブランドは知る人ぞ知る存在でした。
池田 ここに挙がっているものだと、ヴァレクストラはその当時から知られていたブランドですね。
吉田 色の展開とか、黒でコントラストを付けたコバとか、イタリアならではの華やかさがありますよね。
池田 でも、いわゆるクラシコブランドはほぼ無名でした。私は’90年に三越に入って、それらの担当をしていたのですが、当時は本当に売れなかったですね。
M.E. それが大ブームになったのはどんな理由があったんでしょうか?