
のんびりドライブしたい
僕は、アテがあってもなくてもどこかへ出掛けていって、道中クルマと対話して、先々で何かを発見することが大好きだ。だから、ドライブが好きだし、クルマが好きだし、速く走るのも、のんびり走るのも、すべて好きだ。ただ、40歳になる頃に、サーキットでスピードを競うことに興味はなくなり、また、高速道路を走ることに愉しさを感じなくなった。
ここ最近、石川県の能登半島へと足繁く通っている。10年に1度ぐらいの周期で、お気に入りの場所が変わって行くが、今は能登半島。ちなみに、この前までは長野県と山梨県にまたがる八ヶ岳で、その前は、長野県にある志賀高原だった。能登半島と訊くと輪島やら、ランプの宿やら、和倉温泉といった観光地を思い浮かべるかもしれない。しかし、僕が出掛けているのは能登半島の先端に位置する珠洲市だ。能登半島へしょっちゅう出掛けているもんだから、周囲からは、能登には一体何があるのだい? と良く訊かれる。まぁ、そう訊きたくなるのも理解できるけど、実際、人々に会いに行っているようなもんだから、なんとも答えようがない。「特に何もないんだけどね、のんびりできるし」と答えるようにしている。