
1953年、初の本格的ダイバーズウォッチとして誕生したブランパンの「フィフティ ファゾムス」。当時ブランパンの共同CEOであったジャン=ジャック・フィスターが自身の経験から、水中で安全な方法で時間を計測する必要性を痛感、フィフティ ファゾムスにはスキューバダイビングのニーズに特別に適合した段階的にロックできる回転ベゼルを採用したのだ。以来、プロのダイバーがダイビングの際のツールとして使用するようになり、 現在でもフィフティ ファゾムス コレクションには、安全性を高めるために反時計回りのみに回転する逆回転防止ベゼルが採用されている。
1956年には都会的なモデル「バチスカーフ」を発表。逆回転防止ベゼルを受け継ぎ、海底探検を可能にするスペックを備えながら、デイリーに着用できるサイズ感やカラーバリエーションがその特徴だ。
今回、新作として特許取得済みのブラックセラミック製ブレスレットと、同素材のケースを備えた「バチスカーフ コンプリートカレンダー ムーンフェイズ」が登場した。ダイヤルはブルー、ブラック、グリーンの3色。ブルーとグリーンのモデルの文字盤は、光によって繊細なグラデーションをみせるサンレイ仕上げが特徴的だ。さらに、ブラックセラミック製のケースやブレスレットが文字盤とのコントラストを際立たせており、スポーティな中にもエレガンスを醸し出している。




「バチスカーフ コンプリートカレンダー ムーンフェイズ」が搭載するムーブメントはキャリバー6654.P4。香箱を2つ備えることで72時間のパワーリザーブを実現。また、このキャリバーには、面取り、ペルラージュ、コリマソナージュなど高級時計の伝統をくむ装飾が施されている。
さらに、磁気の影響を受けにくいシリコン製ヒゲゼンマイを採用し、裏蓋のサファイアクリスタルを通してムーブメントを見ることが可能。ムーンフェイズはマニュファクチュールを象徴する顔であり、クォーツショックを契機にブランパンが1983年に再び発表したこの複雑機構によって、ブランパンは機械式時計が卓越した専門技術を示すものであること、そしてクォーツが複雑な機械式時計に取って代わることはないことを証明し、機械式時計製造の復活を象徴する存在となっている。回転ベゼルを備えた、300m防水を誇る本格的なダイバーズウォッチながらムーンフェイズ、シリコン製ヒゲゼンマイといった、まさにハイエンドな時計の特徴を併せ持った一本といえよう。

今回、ブレスレットに初採用されたハイテクセラミックはステンレススチールの約5倍の硬度を備えながらも25%軽量化を実現。耐久性に優れ、傷がつきにくく、低刺激性を備えているのも特徴だ。ブレスレットをセラミック製にするには、仕上げに至るまで複雑な作業が求められ、リンク、バックル、ケースなどのファセットが一つひとつ、専門職人の手で仕上げられている。 リンクは見た目やフィット感など、繊細な調整が必要となり、このブレスレットには特許取得済みのカム型ピンで連結されたリンクシステムが採用されている。
なお、本モデルにはセラミック製ブレスレット以外に、NATOストラップやセイルキャンバス製ストラップも用意され、好みやスタイルに応じて選んで楽しむことも可能だ。

右:セラミックケース+セイルキャンバスストラップ。各272万8000円
ブランパンの卓越した時計作りの技術、そして伝統を感じる一本。ぜひ、ファッションとともに楽しんでみてほしい。
お問い合わせ先
ブランパン ブティック 銀座
TEL:03-6254-7233
バチスカーフ コンプリートカレンダー ムーンフェイズの詳細はこちら