2022年に刊行された『世界一わかりやすい 腕時計のしくみ』の第2弾として、「複雑時計編」が発売となった。本書ではここ数年ブームが続いている複雑時計に絞って、その魅力的な機能や難解に動く「しくみ」を、とにかくわかりやすく解説。奥が深いさまざまな複雑機構のしくみをご紹介しよう。
時計のメカニズムを作った先人たち
時計によって時間は、宗教や哲学ではなく科学の領域となった。その進化の過程は、科学者や職人たちによる発明の積み重ねだった。
振り子の等時性を発見した
ガリレオ・ガリレイ

偉大な科学者による発見・発明
時計とは、目には見えない時の流れを視覚化する装置である。そして時間の長さは、天体観測によって導き出された。太陽の動きを観測して1日の周期を調べ、それを24分割した時の長さを1時間と定めたのだ。
1日とはすなわち、地球が自転する周期。その地動説を唱えたガリレオ・ガリレイは、時計の進化にも偉大な功績を残した。1583年、「振り子は、ひもの長さが同じなら、振り幅に関係なく往復にかかる時間は同じ」という、振り子の等時性を発見したのだ。これはひもの長さを調整すれば、求める周期が得られることも意味する。振り子の等時性の発見によって、人類は短い周期を正確に計る術を得た。これを後にガリレオは、時計に応用しようと試みているが、完成には至らなかった。
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『世界一わかりやすい 腕時計のしくみ【複雑時計編】』
定価:2,420円(税込)
発⾏・発売:株式会社世界⽂化社
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