2022年に刊行された『世界一わかりやすい 腕時計のしくみ』の第2弾として、「複雑時計編」が発売となった。本書ではここ数年ブームが続いている複雑時計に絞って、その魅力的な機能や難解に動く「しくみ」を、とにかくわかりやすく解説。奥が深いさまざまな複雑機構のしくみをご紹介しよう。
複雑機構の傑作ムーブメント【Cal.77F1】
新たに発明し、あるいは既存の機構を高性能に進化させる。複雑機構は、それを製作する時計ブランドの腕の見せ所だ。同じ機構を、いかにして独創的にして他社と差別化するか? 光るオリジナリティを、探る。
Cal.77F1

ワールドタイム機構をより便利に革新
ボタン操作で2つの時間帯が行き来する独自のインスタント・ジャンプ・タイムゾーン表示機構は、ハートカムとそれと重なるカムで各時間帯を記憶し、切り替える設計。ブレゲが先駆けとなったシリコン製のひげゼンマイと脱進機とを採用し、耐磁性も優れる。
ワールドタイム
ブレゲ[マリーン オーラ・ムンディ 5557]
![ブレゲ[マリーン オーラ・ムンディ 5557]](https://www.mens-ex.jp/wp/wp-content/uploads/2024/02/ME_2024_udedokeinoshikumi_fukuzatsu_p124-125_1.jpg)
立体的なダイヤル装飾にも凝る
オーラ・ムンディとは、仏語で「世界時間」との意。ダイヤルはギヨシェで波を描いたプレートに大陸、緯度・経度を重ねた三層構造で、立体的に世界地図を構築した。径43.9mm。18KWGケース。ラバーストラップ。
時間旅行が叶う独自機構
世界地図を描いたダイヤルの4時位置には、12時間毎に太陽と月とが入れ替わる昼夜表示が、6時位置には24のタイムゾーンを象徴する都市名表示が備わる。8時位置のリューズを回すと都市名が順に切り替わり、時針と日付表示、昼夜表示がその都市の現在時刻を示すしくみ。
まず自国と同じタイムゾーン(ホームタイム)の都市名を表示させ、3時位置のリューズで時間と日付、昼夜表示を合わせればセット完了。旅先では、都市名を操作すれば現地時間(ローカルタイム)に合わせられる。さらに8時位置のリューズはプッシュボタンを兼ね、押すと時針と日付表示、昼夜表示はホームタイムに切り替わり、再び押すとローカルタイムに戻る。ボタン1つで、旅するように2つの時間帯を行き来できる。
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『世界一わかりやすい 腕時計のしくみ【複雑時計編】』
定価:2,420円(税込)
発⾏・発売:株式会社世界⽂化社
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