セミ複雑機構のしくみ⑧アラームのしくみとは?

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ヴァルカンで学ぶ
アラームのしくみ

専用のアラーム香箱の動力でハンマーが裏蓋のピンを叩く

アラームウォッチの始祖、クリケットは、極めて簡潔な設計で機構を実現した傑作である。

主時針が載る筒車と重なるリリースホイールには、アラーム針が取り付けられている。筒車の裏には3つの突起が、リリースホイールには3つの穴が備わる。アラーム香箱が巻き上がっていても、音が鳴らないのは、筒カナの上に載るリリースレバーの先端がアラームパレットの動きを止めているから。そして主時針とアラーム針が重なると、筒車の3つの突起がリリースホイールの穴にすべて落ちて筒車が下がり、リリースレバーがアラームパレットから外れる。すると香箱の力でストライクホイールが回りはじめ、歯の先がアラームパレットの突起を次々と押す。それに伴いハンマーが高速で振動して、裏蓋の内側に取り付けられたピンを繰り返し叩いて音を鳴らす。

アラームのしくみ
上は通常の状態。下はアラーム作動中。筒車は裏側の突起とリリースホイールの穴とで筒車が上下してリリースレバーを動かし、アラームパレットの動きを制御。
クリケットの裏蓋をオープン
クリケットの裏蓋をオープン。姿を見せるムーブメントは、現行モデルと基本設計は変わらない。まさにロングセラーの名機だ。
アラーム機構
 

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