セミ複雑機構のしくみ⑥レトログラードとは?

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ヴァシュロン・コンスタンタンで学ぶ
レトログラードのしくみ

カタツムリ型のカムの働きで針が往復運動を繰り返す

機械のパーツ形状は、司る機能の動き方に従う。一般的な円運動する時計の針を動かすのは、円形の歯車。そしてレトログラード機構の扇状の運針は、やはり扇の上に歯を並べたようなレバー車が司る。

レトログラード機構の起点となるのは、目的とする表示の周期で回転するスネイル(カタツムリ)カム。レバー車の先端は、スネイルカムに接していて、レバーの歯は指針が載る針車と噛み合っている。スネイルカムの回転に応じてレバー車は動き、それと接合する針車を回して指針を進める。そしてスネイルカムが1周期分回転して、レバーの先端がカムの突起に至ると、針は表示の終点を指す。その間、戻しバネはトルクをチャージ。そしてさらにスネイルカムが回ると、レバーの先端はカムの最小半径部に落ち込み、バネの力も利用して瞬時に針を起点に戻す。

レトログラード機構
レトログラードのしくみ
ヴァシュロン・コンスタンタンは、1つのレトログラード機構にレバー車を2対用い、耐久性を向上させている。2対4本のレバー車は、中央が日付用、下側が曜日用。
 

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