セミ複雑機構のしくみ④パワーリザーヴ計とは?

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ノモス グラスヒュッテ(ディスク式)で学ぶ
パワーリザーブ計のしくみ

歯数が1つだけ違う2つの歯車の回転のズレを利用して残量を表示

針式パワーリザーブ計の機構は、香箱の外側に構築するため、針位置の自由度が上がる。しかし針を戻す輪列と進める輪列の2系統が必要だから機構が複雑になる。

ノモス グラスヒュッテのディスク式パワーリザーブ計は、下の図のように香箱上で完結している。表示位置はムーブメントの設計で規定されるが、部品が少なく故障しづらい。

遊星歯車は歯車Aと歯車Bに噛み合っている。巻き上げる際、香箱は回らないが、歯車Bは香箱真によって回転し、遊星歯車を動かし歯車Aを回す。そして巻き戻るときには香箱の回転とともに歯車Bが回り、それに伴い遊星歯車は自転しながら歯車A・Bの周りを公転して歯車Aを動かす。歯車Aの歯数は19、歯車Bは20。回転周期が異なるため歯車Aの窓の位置が徐々にズレ、窓に現れる歯車Bの2色のエリアが変わる。

パワーリザーブ計のしくみ
ノモス グラスヒュッテが特許を取得するディスク式パワーリザーブ計に必要な部品は、たった3つの歯車。回転周期の違いを利用するしくみは、極めて合理的でクレバーだ。
 

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