ムーンフェイズのしくみ
月車の歯数で正確な月相を表示する
古代からの天体観測により、月の満ち欠けの周期(朔望月)は早くから約29.5日と、かなり正確に算出されていた。ムーンフェイズは、対称位置に2つの月を描いた月車に29.5日の倍にあたる59の歯を与え、時針を動かす筒車が2周(24時間経過)すると1周する月車駆動車に固定された送り爪で1日に1歯回すしくみになっている。こうすることで月車は59日で1周し、サブダイヤルの半円形の窓では半周分、つまり朔望月1周期分を示している。
また現代の天文学では、正確な朔望月は29日12時間44分28秒だとわかっている。これを29.5日としたムーンフェイズでは、3年弱で1日の誤差が生じる。そこでIWCは1985年、月車の歯数を135まで増やし、日星車を追加することで表示誤差が122年で1日という、高精度ムーンフェイズを生み出した。
[通常のムーンフェイズ]

筒車を起点とし、駆動車の爪で1日に1歯送るという構造は、日付表示と同じ。日付ディスクに代わり、59の歯が備わる月車を用いることで、29.5日周期の月相が示せる。
[より高精度なムーンフェイズ]

送り爪は月車ではなく日星車を1日に1歯動かし、日星車と同軸にあるカナ車が中間車を介して月車を動かす。こうすることで爪では送れない細かい歯形状の月車が動かせる。
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