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2方向回転の2軸トゥールビヨンにセンター同軸のバイレトログラード
革新性と実用性とを両立する優れたメカニズムとフォルム
コレクション名に冠した「MP」とは、マスターピースの略。2011年にスタートし、実験的とも呼べるウブロの革新性が、自社製MPムーブメントでこれまでさまざまに試されてきた。これは、その最新作である。優れた革新性は、特異な外観からも窺い知れよう。ダイヤルの6時方向を広く開放し、それに合わせてケースとサファイアクリスタルとを強く曲げて生まれた空間には、2017年発表の「MP-09」で実現された2軸トゥールビヨンが潜む。サファイアクリスタルを強くカーブさせたのは、2軸トゥールビヨンの立体的な回転領域を確保するためと、その動きをさまざまな角度から見せるため。このケース構造もMP-09からの継承であるが、今回は時刻表示にウブロとしてはかつてない時・分針同軸のバイレトログラードが採用されている。これにより、2軸トゥールビヨンの回転領域を避けながら、最大限の時刻表示が叶えられ、視認性は格段に向上した。
トゥールビヨンの2つの軸は、それぞれ60秒と30秒とで1周する設計。二重のキャリッジに収められたテンプは、異なる速度の複雑な動きを得て、より強く重力の影響に抗う。テンプの下に見えるガンギ車を機能させるための歯車を、リング状の内歯としたのは、トゥールビヨンの高さを抑えるため。またキャリッジの左サイドには、香箱からの回転を縦方向に変換する冠歯車が見えている。
2軸トゥールビヨンとバイレトログラードは、いずれもエネルギー消費が大きいが、巨大な香箱により約96時間=約4日間のロングパワーリザーブを実現。革新的な複雑機構であっても、長時間駆動の実用性を与えるのが、ウブロらしさ。そのパワーリザーブ計は、レトログラードアワーのインデックス5時位置近くに装備する。また特異なケース形状でも装着感は良好。これもまたウブロらしい。
この機構が凄い!
【Point 1】
ケース側面からも見える2軸トゥールビヨン2軸トゥールビヨンは他社にもあるが、極めて稀な存在。ダイヤルとケース下側を広く開放し、大きく曲げたサファイアクリスタルで覆うことで、トゥールビヨンの横と縦、2方向の立体的な回転領域を得ると同時に、側面からも複雑な動きを見えるようにした。
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【Point 1】
ケース側面からも見える2軸トゥールビヨン
2軸トゥールビヨンは他社にもあるが、極めて稀な存在。ダイヤルとケース下側を広く開放し、大きく曲げたサファイアクリスタルで覆うことで、トゥールビヨンの横と縦、2方向の立体的な回転領域を得ると同時に、側面からも複雑な動きを見えるようにした。
【Point 2】
大きく見やすい時分針のバイレトログラード6時位置にトゥールビヨンを配し、時分針を上側にオフセットすることは、他社も多用する定石。しかしウブロは、立体的な2軸トゥールビヨンを巧妙に避け、最大限針を巨大化すると同時にバイレトログラードという賢い選択をし、優れた視認性を確保してみせた。
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【Point 2】
大きく見やすい時分針のバイレトログラード
6時位置にトゥールビヨンを配し、時分針を上側にオフセットすることは、他社も多用する定石。しかしウブロは、立体的な2軸トゥールビヨンを巧妙に避け、最大限針を巨大化すると同時にバイレトログラードという賢い選択をし、優れた視認性を確保してみせた。
【Point 3】
約4日間のロングパワーリザーブ2つの回転軸を持ち、さらに一方が1周30秒で高速回転するトゥールビヨンは、エネルギー消費が大きい。またバイレトログラードも、フライバックさせるために大きなエネルギーを要する。しかしウブロは、大型香箱と長尺ゼンマイで約4日間駆動という実用性を与えた。
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【Point 3】
約4日間のロングパワーリザーブ
2つの回転軸を持ち、さらに一方が1周30秒で高速回転するトゥールビヨンは、エネルギー消費が大きい。またバイレトログラードも、フライバックさせるために大きなエネルギーを要する。しかしウブロは、大型香箱と長尺ゼンマイで約4日間駆動という実用性を与えた。
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※表示価格は本書発売時(2023年9月1日現在)の税込み価格です