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傾斜したまま24秒で一周する高速回転トゥールビヨン
複雑系名手による超絶機構が堪能できるオープンスタイル
ロベール・グルーベルとステファン・フォルセイ、2人の独立時計師によって2004年に創設されたグルーベル・フォルセイ。ラ・ショー・ド・フォンに工房を構える彼らは、当初から2重キャリッジが立体的に回転するダブルトゥールビヨンを開発し、ハリー・ウィンストンのコラボシリーズ「オーパス」に採用されて注目を集めるなど、複雑時計の旗手として活躍してきた。その革新的な作風は最新作「トゥールビヨン 24セコンド アーキテクチャー」でも変わっていない。
本作の最大の見どころはやはり、サファイアクリスタルを通して6時位置に見えるトゥールビヨン。この複雑機構のキャリッジには、初代ダブルトゥールビヨンでも取り入れた傾斜スタイルを採用し、25度傾斜した状態で設置されている。また、通常のトゥールビヨンが60秒かけて1回転するのに対し、こちらは24秒で1回転。つまり25度傾斜させたうえ、通常の倍以上の速さで回転させることで、トゥールビヨン本来の目的である重力の影響がより抑えられるという理論のもと、時計の精度向上を図ったわけである。その実用性もさることながら、完璧に磨き上げたチタンブリッジに吊り下げられて、傾いたまま高速回転するキャリッジの眺めはまさに壮観といえる。
他にも3バレルを直列に積み上げ、90時間パワーリザーブを実現する香箱や、その残量時間を円錐形ディスクで示すインジケーターなど立体構造が目立つ本作だが、なかでも目を惹くのがセンターで2針を支えるブリッジ。3本の脚を擁したブリッジがまるで塔のように中央でそそり立ち、どのパーツよりも高い位置で時分表示を行って視認性を確保する。そしてそれらは表裏からだけでなく、ケース横のサファイアクリスタルによりあらゆる方向から眺めることができる。名手の複雑機構が存分に味わえる1本だ。
この機構が凄い!
【Point 1】
24秒で1周する25度傾斜のトゥールビヨン60秒で1回転する一般的なワンミニッツトゥールビヨンとは異なり、キャリッジが24秒で1回転する高速トゥールビヨン。さらに、調速脱進機構を垂直軸に対して25度傾斜させて取り付けることで、トゥールビヨンに与える重力の影響をいっそう軽減させている。
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【Point 1】
24秒で1周する25度傾斜のトゥールビヨン
60秒で1回転する一般的なワンミニッツトゥールビヨンとは異なり、キャリッジが24秒で1回転する高速トゥールビヨン。さらに、調速脱進機構を垂直軸に対して25度傾斜させて取り付けることで、トゥールビヨンに与える重力の影響をいっそう軽減させている。
【Point 2】
センター2針を支える立体的な3ブリッジ文字盤センターに配したスケルトン状の時分針を支えるためのブリッジ。これには3本脚をもつ立体的スタイルが採用され、多層構造で配置されたムーブメントパーツを避けての時刻表示を実現させるとともに、文字盤の視覚面における大きなアクセントともなる。
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【Point 2】
センター2針を支える立体的な3ブリッジ
文字盤センターに配したスケルトン状の時分針を支えるためのブリッジ。これには3本脚をもつ立体的スタイルが採用され、多層構造で配置されたムーブメントパーツを避けての時刻表示を実現させるとともに、文字盤の視覚面における大きなアクセントともなる。
【Point 3】
ケースサイドからもムーブメントが堪能できる文字盤・ケースバック側のみならず、ケースサイドにもサファイアクリスタルを装備。これにより上下横すべての方向から、独創的なムーブメント機構を観賞することが可能に。同社では2007年よりいち早くサイド方向のスケルトン仕様を採用している。
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【Point 3】
ケースサイドからもムーブメントが堪能できる
文字盤・ケースバック側のみならず、ケースサイドにもサファイアクリスタルを装備。これにより上下横すべての方向から、独創的なムーブメント機構を観賞することが可能に。同社では2007年よりいち早くサイド方向のスケルトン仕様を採用している。
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※表示価格は本書発売時(2023年9月1日現在)の税込み価格です