エグゼクティブにとっての理想のウェルエイジとは?

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カラダの専門家が考える
エグゼクティブにとっての理想のウェルエイジとは?

人生も半ばを過ぎると、来し方と行く末を見つめる機会が多い。ウェルネスとエイジングという視点から、同級生である二人のドクターに医学的に正しい歳の重ね方を尋ねた。

エグゼクティブにとっての理想のウェルエイジとは?

右:ふれあい鶴見ホスピタル 副院長/湘南医療大学臨床教授
石井 映幸先生

脳神経外科医として認知症治療やパラスポーツ、地域医療などの分野で研究を行い、その成果を医大や看護学校などで教鞭をふるうことにより後進を育てている。医学博士。

左:衣理クリニック表参道
片桐衣理先生

循環器内科、救急医療で研鑽を積み、美容医療へと転身。ひとりひとりの悩みと向き合うパーソナルドクターとして政財界の要人も通うクリニックを表参道に開院する。

アクティブに歳を重ねよう

──本誌では無理に若作りせず、年相応でも心身はアクティブでいることを理想としています。おふたりが思う理想的な歳の重ね方について教えてください。

石井映幸先生(以下、敬称略) おっしゃる通り、脳神経外科医としては無理に抗う“アンチ”エイジより、自然体で今、できることを楽しむ“アクティブ”エイジがお勧めです。そもそも歳を重ねることは衰えるばかりではなく、人間的深みや経験値は上がりますから。

片桐衣理先生(以下、敬称略) そうですよね。当院の患者様たちもそうお考えの方が多くいらして、その上で見た目はマイナス5歳を目指されます。疲れて活力がなく見える頬のコケやシミ、たるみのようなマイナスの少ない状態で歳を重ねたいとの希望が多いですね。

石井 なるほど。見た目もアクティブに過ごすには重要ですね。国連やWHOでもアクティブエイジングは提唱されていて、年齢を重ねても生活の質を落とすことなく健康で、継続して社会に参加できるようセルフケアをすることと言っています。

──そんなアクティブエイジングを実現するため、ご自身で心がけていることはありますか?

石井 それには3つありまして、「①運動、食事、睡眠を整える②趣味や仕事など楽しく活動する③良い人間関係を保つ」。これらは続かなければ意味がないので、それぞれ無理せずに生活に落とし込んで実践しています。

片桐 そういう意味で私は日々、無理なく続けられる運動をしながらも身体に美味しい食事をいただいています。たとえ摂り過ぎても翌日は少なめになど帳尻合わせするくらいであまり気負わずに。楽しみは宝塚の観劇。休みには軽井沢や海外へ。日常とは違う空気を感じることを大切にしています。極力ネガティブな感情を抱かないで過ごせる人間関係の構築も。

石井 おお、それは完璧です! 私にとって“最強のエイジングケアは運動”。筋トレは様々な研究でもその効果が示されていて、認知症予防にも有酸素運動にトレーニングを組み合わせると効果が高い。私はひとりでは易きに流れてしまうので、パーソナルジムに週1回行きます。有酸素よりも筋トレが性に合っているようで、10年続きました。

「見た目を整えることで、生きるモチベーションがアップ」――片桐先生

 
片桐先生

見た目がもたらす効果とは?

片桐 まさに継続は力なりですね。私は見た目ケアとしてはクリニックでの施術でシミを根こそぎ改善するピコトーニングや細胞から再生力を促進させるメガビタミンC点滴に幹細胞オプションを加えます。加齢で組織のボリュームがダウンするのでヒアルロン酸、筋肉のクセによるシワ取りにはボトックスの注射も自分でやってしまいます。

石井 私も注射や点滴で片桐先生にお世話になっています(笑)。まだ若い医学生や看護師の卵たちの前で講義するときに気後れしないように肌メンテも最近、必須です。

ボトックス
片桐先生との再会で「見た目の印象が他人に与える効果について改めて認識した」という石井先生。この日はボトックスで負荷を緩め、ボリュームを戻すヒアルロン酸注入の施術を。

片桐 そうですよね。男性でも人前に立つ方は気にされたほうがいいでしょう。遺伝子検査などでの病気の早期発見も大切ですね。

石井 予防医療はとても重要。実は、認知症予防の研究では社会的孤立が発症の大きなリスク要因です。つまり、人との交流は認知症予防に役立つ、と。若い方の前に立つ時に清潔感に気を遣うのはそういうことで、この世代を超えたコミュニケーションから新しい情報や刺激をもらえるんです。美容でもファッションでも見た目に自信がつくとそれが行動する意欲になり、人との交流につながります。

「40~50代こそ、新しいことに挑戦してほしい」――石井先生

 
石井先生

片桐 そういえば、最新オールインワン美容液も使ってくださっていますよね。

石井 はい。しっとり肌が整います。今まで仕事ばかりで、スキンケアは無頓着だった分、楽しくスキンケアをしています。実は40~50代は気軽に新しいことが始められる最後のチャンス。老齢になるとそれだけハードルが上がります。だから今、サーフィンやSUPにチャレンジしています。これもアクティブエイジングの秘訣。

片桐 この年齢だからこそ、よき人間関係の構築と、新しいことへの挑戦が大切というわけですね。

サプリメント
近年、注目されている“脳腸相関”。これは脳と腸が自律神経系、内分泌系、免疫系の経路で影響を及ぼし合っているという学説で、認知症予防などにコスメやサプリメントで生活を補うことも重要だという。写真左:イースペシャル E-XO ザ セラム e-xo 80ml 1万3200円、サプリメント スーパーブレインエナジー 60カプセル 1万2636円(美人製造研究所)。
認知症になる人、ならない人の生活習慣
石井先生の近著『認知症になる人、ならない人の生活習慣』(成美堂出版)

衣理クリニック表参道

住所:東京都渋谷区北青山3-5-30 入来ビル4F・5F
TEL:03-5786-1155(初診)
診療時間:10時~19時
休診日:水・日曜
料金:ボトックス注射3万円~、ヒアルロン酸注射注入6万円~。

一覧はコチラ: 「エグゼクティブのWELL-AGE術」



[MEN’S EX Winter 2024の記事を再構成]
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