機械式腕時計に考えられるすべての複雑機構を搭載
天才時計師が作り上げた機械式時計の最高傑作
Master of Complications──裏蓋やムーブメントにこの言葉を必ず刻み、複雑機構の担い手であることを自認するフランク ミュラーによる究極の作品が、2007年に誕生したこの「エテルニタス メガ4」だ。グラン&プチソヌリ、ミニッツリピーター、スプリットセコンドクロノグラフ、トゥールビヨン、永久カレンダーを1つに統合した誕生当時唯一の腕時計で、他社が統合に成功した今も、チャイミング機構に4つのゴングを用いるウエストミンスターとしている点で唯一の存在である。さらにトゥールビヨンの両サイドにはそれぞれ異なるタイムゾーン表示が備わり、9時位置には均時差表示を搭載するなど、36種もの機構を腕時計サイズに収め、7つの操作ボタンを与えた。
12時位置の日付とクロノグラフ12時間積算計表示をレトログラードとし、省スペース化を図っている。ラテン語で永久という意味をもつ「エテルニタス」は、プラチナ製マイクロローター式自動巻きトゥールビヨンをベースに「永久」に動き続ける機構から由来している。
グレゴリオ暦における閏年のルールは実は複雑で、西暦が4で割り切れれば閏年となるが、100で割り切れて400で割り切れない年は平年となり、400で割り切れる場合は閏年となる。大半の永久カレンダーが、2100年に修正が必要なのはそのためだ。しかしセキュラーカレンダーは、2999年まで調整を不要とした。そのメカニズムは、10年、100年という超長周期の歯車やカムが司る。そしてカムが100年毎にレバーを介して2月29日をジャンプさせ、400年目には閏年を復元させる仕組みだ。理論上、西暦3000年も正しくカレンダーを表示できるが、ダイヤル中央の西暦表示が3桁であるため、残念ながら修正が必要となる。
永遠という名にふさわしいカレンダー機構を、フランク ミュラーは生み出した。
この機構が凄い!

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