日本の自然布の魅力に触れるギャラリーもオープン

そして、HOSOOの新たな試みとして、十二代目当主の細尾真孝氏が2022年10月にオープンさせたのがテキスタイルギャラリーの「真妙庵」。こちらは美術家であり、自然布の研究家でもある吉田真一郎氏と共同で設立したもの。

真妙庵では、古来より日本で作られてきた大麻・苧麻繊維の自然布の魅力を伝えるべく、糸の績み方や織の手加減や染の風合いなど、自然布が持つ繊細なニュアンスに焦点を当て、実際に見て、触れることができる。そして、吉田氏が蒐集してきた貴重な江戸時代のファブリックがアートとして現代に蘇り、展示されているのだ。
また、大麻布の魅力を伝えるべく、吉田氏が取り組んできたのが、機械による大麻繊維の紡績だ。大麻繊維と糸の研究を重ね、ようやく100%の大麻繊維を機械で織ることに成功。今回、大麻繊維をファブリックに採用したアパレルブランド「majotae」が誕生した。真妙庵では、その第一弾となるTaiga Takahashiによるシャツコレクションを販売中だ。