まだまだあった、絶滅危惧種の往年定番&知られざる極上名品
東西の隠れ名店で激レア一生定番を狙え!
昨今、問題となっているファッションの平準化。どこを見ても同じようなブランドばかりと嘆く方に推したいのがこの店。往年の名品&隠れた逸品が揃う濃い品揃えが刺激的だ。

東の名店[ナミキヤ]
ナミキヤの代表を務める中嶋 博氏は、メンズウェアのインポートに携わって半世紀以上。セレクトショップの先駆であるビームスもまだオープンしていない時代から、現在まで現役を張るレジェンドである。昨年、長らくショップを構えた両国から鎌倉・鶴岡八幡宮のすぐそばに移転。若者や観光客で賑わうエリアだけに、客層もかなり変わったのでは?と想像していたが、「やはり商品をお買い上げいただけるのは40代以上の大人が多いですね」と中嶋氏。ところ変われどナミキヤの趣は健在だった。
以前はデッドストックの宝庫だったが、現在はあらかた放出。この秋入荷予定というホッファーがその締めくくりとなりそうだ。が、現行品の数々も古き良き時代のムードを色濃く残した逸品ばかり。いまや別注によるモディファイ品ばかりになった今においては逆に新鮮だ。「安易なモダナイズはしません。オリジナルに勝るものはない、というのが私の持論ですから」。大ベテランの言葉だけに、その響きは重い。
HOFER

オーストリアの老舗チロリアンジャケットメーカー、ホッファーが手がけた一着。実は30年近く前に設備が寿命を迎え、もう新たに作ることはできないのだそう。つまりこちらは約30年モノのデッドストックというわけだ。中嶋氏はかねてからオーナーファミリーと懇意にしていたため、残存していた在庫を特別にまとめて引き取ることができた……という事情らしい。服好きの間で今、人気が過熱していて、昨年入荷したジャケット80着は即完売。それで弾数が尽きたと思われていたが、ごくわずかだけ追加が発見され、それがまもなく入荷予定だそう。これが正真正銘、最後の在庫だ。7万2600円
KILKEEL

1940年代からアイリッシュニットを手がけるキルキールのケーブルニット。こちらはデッドストック品で、なんと英国製の手編み! いまやほとんど見かけなくなっただけに、是非とも入手しておきたい希少な一着だ。4万2900円
WILLIAM LOCKIE

ウィリアム ロッキーのバリエーションも多彩。巷ではほとんど見かけないカシミアニット(上画像)も揃えるほか、ラムズウールのラインナップも圧巻。アーガイルなど古き良きデザインが並ぶ。7万7000円
SCHNEIDERS

昨今、若者たちの間で人気のローデンコートも発見。ローデンクロスならではのノーブルなカントリーテイストと、ハンティング時の動きやすさに配慮したフローティングショルダーなど独特の個性が魅力的だ。15万1800円
[MEN’S EX Autumn 2022の記事を再構成]
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