

「主菜の隣に並ぶあえ物をきちんと作ることでおいしい食事が完成される」という後藤加寿子さん。初夏に供される、「長茄子といんげんの胡麻和え」は野菜のうまみをしっかりかんじられ、そしてゴマの風味がほんのりと薫り、どこか懐かしいほっとする日本の食卓を思い出させてくれる。
食材は京都をはじめ、後藤さんがこれまでに出会ってきた各地の食材が季節ごとに取り入れられている。こだわりはそれだけにとどまらず、お料理に使われる器も全て後藤さんの美意識にかなった本物ばかり。今回はあえて、若手作家のものを中心に使っているそうだが、時折、古いものを織り交ぜて使うなど、センスの良い器使いも楽しみといえよう。

