
欧州ではスエード素材の靴が雨の日用として昔から親しまれていることをご存知だろうか。起毛した繊維が雨を弾きやすく、普段からのお手入れで防水スプレーを使うことで、ちょっとした雨に適した靴になる。カーフのカッチリ感とはひと味違い、スエードの柔らかな印象がリラックス感を重視した休日スタイルの足元にもしっくりと馴染むのだ。
ブラックスエードでシャープに決めるも良し、ダークブラウンの使い勝手の良さで選ぶも良し。返りが良く丈夫でグリップ力に優れたラバーソール仕様なら、雨の日の歩行も安全で快適に違いない。履きやすい要素がぎっしり詰まった、休日靴にぴったりのモデルをここに厳選した。
洒脱に雨の日を楽しめる「ラバーソール スエード靴」を厳選
ジョセフ チーニー

雨の日に英国流のラギット感を軽やかに楽しむ
ドレスとカジュアルの要素を融合したケンゴンのハイブリッドモデル。外羽根や独特のステッチワーク、堅牢なグッドイヤーウェルト製法など、従来のディテールを残しつつも、ビジネスとカジュアルの中間に位置するラスト175の採用で、幅広いスタイルに馴染む利便性を実現。コバはホコリや水が浸入しにくいストームウェルト仕様で、雨の日でも活躍できる汎用性の高さも見逃せない。8万1400円(ブリティッシュメイド 銀座店TEL 03-6263-9955)
オリエンタル

梅雨時期こそ雨ジミが目立ちにくい黒スエードを
奈良県の靴ブランド、オリエンタルが手がけるシングルモンクストラップのジョセフは、定番人気のロングセラーモデル。オリエンタルのベーシックラスト『7965』をベースに、甲部分をスリッポン用として細身にモディファイ。なかでも、こちらはダイナイトソールを使用した雨の日にもぴったりのモデル。クッション性に優れた快適性とグッドイヤーウェルト製法による堅牢性も見逃せない。4万2900円(ワールド フットウェア ギャラリー 神宮前本店TEL 03-3423-2021)
42ND ロイヤルハイランド

雨晴兼用できる本格靴の入門モデル
アッパーにはキメが細かく、ソフトで上質な英国C.F.ステッド社製のスエードを使用したカントリーラインのUチップ。しなやかなライニングと屈曲性に優れたインソール、そしてL字型ウェルトを、一針一針丁寧に手で縫い上げたノルウェージャンハンドソーンウェルテッド製法を採用している。ダークブラウンのスエードも大人の上品さを演出してくれる。3万9600円(フォーティセカンド ロイヤルハイランド 代官山店 TEL 03-3477-7291)
撮影=武蔵俊介 スタイリング=宮崎 司 文=伊澤一臣
※表示価格は税込み