これがヘリウムエスケープバルブだ!

ケースサイドの9時位置に設置された自動ヘリウムエスケープバルブ。この装置が自動で作動し、飽和潜水中にケース内に溜まったヘリウムガスを排出する。これにより、ヘリウムガスの充満によって発生する風防割れなど、時計の破損を防いでくれる。
DIVER’S WATCHES COLUMN
飽和潜水って何?

ヘリウム混合ガスで飽和させる深海潜水
「飽和潜水」とは、ダイバーの身体にヘリウムと酸素の混合ガスで圧力をかけ、大深度の水圧に耐えられる飽和状態にしてから行われる潜水方法。ダイバーはまず、船上に設置されたDDC(上写真)という完全密閉空間に入り、水深100mなら10気圧というように徐々に加圧されていく。目標深度に達したら今度はPTC(水中昇降装置)へと移動し、エレベーターの要領で水中深くに潜行する。ダイバーは減圧が行われない限り長期間の潜水任務が可能となるが、たとえば深度400mの飽和潜水の場合、加圧に2〜3日、作業後の減圧にはなんと20日程度の期間が必要に。ダイバーたちは1ヶ月近くの間、地上に出られなくなるのだ。
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