“クセ”を残してデザインした、本作の仕立ての特徴とは?
レノマ パリスの歴史やブランドの個性、エディフィスがイメージするレノマ像。現代とアーカイブを行き来して、さまざまな要素を踏まえて、生まれたのがシングル、ダブルのジャケット(各1型)である。気になるディテールを、お二人のコメントを交え、紹介しよう。
襟ミツを狭め、あえて少し引っかかるような雰囲気に

まず、注目したいのは襟ミツだ。襟ミツとは、衿のうなじ周りの横幅を指す。この2着は、ともに襟ミツを現代の標準よりも狭くすることで独自の雰囲気を演出してみせた。
堀切 普通なら襟ミツに余裕を持たせますが、こちらはタイト。現代は着やすさを提案す るのが常識です。でも、着やすさだけでなく、あえてクセを残して、ファッションの楽し さや独自のスタイルを提案したいとの思いがありました。
あえてスクエアなショルダーラインにすることで、着たときに味わいある佇まいに

次のポイントは、ショルダー。凛々しく男性的な印象のショルダーラインとなっている。
時田 いまのテーラードは柔らかいショルダーが主流です。あえてスクエアなショルダーラインにすることで、レノマらしさを表現しています。