「私が、奥能登にハマっていった理由」【一部上場企業社長の奥能登移住ダイアリー】

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道沿いに建つ家

木ノ浦ビレッジにチェックインを済ませた私たちは、地元のスーパーに買い出しに向かいます。その途中、道沿いに立つ家を眺めながら、なにやら不思議なことに気が付きます。普通の家が、妙にきれいなのです。こちらの家の多くは、黒く光る瓦に茶色い板壁のいわゆる和風建築ですから、統一感があってきれいに見えるのかと思いましたが、どうもそれだけはないようです。こうした田舎ですと高齢の方の独居が多かったり、あるいは空き家になってしまったりという家が多いのですが、それでも、家がきちんと保たれています。道はちゃんと草刈りがされ、ゴミなどが落ちていることはありません。家の庭には可愛らしい花が植えてあったり、あるいは豆や海藻が干してあったりします。

これが「奥能登の魅力その3」です。地元に住む皆さんが、ちゃんとしている。都会と比べれば不便が多いこの土地で、生活に対して労力を払いながら、丁寧に人生を送っているのです。

恥ずかしい話ですが、私は東京に住んでいるとき、自分の家の前に雑草が生えていたり、あるいは誰が捨てたかわからないゴミが落ちていたりしても、拾う習慣がありませんでした。「きっと誰かがやってくれるだろう」と考えていたのかもしれません。あるいは「仕事が忙しいから」とか、適当な言い訳を頭に思い浮かべて、目を背けていただけなのかもしれません。そんな情けない自分と比べて、奥能登に住む人たちの生活は、実にシンプルでスマートです。思えばこれが、私を移住に駆り立てた最も大きな理由だったのかもしれません。

(次回に続く)

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VOL.345

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