快適性へのこだわり

エクステリアデザインはこれまでのガソリンエンジンモデルと大きな変更点はない。フロントバンパー下部とサイドシルに配された台形の加飾リングの色が、ガソリンエンジンモデルではホワイトのボディではレッドになるのに対して、PHEVではブルーになっている。あとはリアにハイブリッドのバッジが備わるくらいだ。

インテリアデザインも基本はベースモデルを踏襲したもの。

メーターは12.3インチの液晶パネルにさまざまな情報が収められており、ダッシュボード中央には8インチタッチスクリーンが配されている。メーター内の表示にはPHEV専用の機能として、現在の動力源が電気なのかエンジンなのか、またエネルギー回生中かを可視化するモードが追加されている。

シートは、乗り心地を重視するシトロエンの伝統で、座面を大きくたっぷりと取り、背面にもしっかりとクッション性をもたせたもの。密度の高い独自の高密度フォームを採用し、シート表皮中央部にはさらに 15mm分のレイヤーを重ねることで、座った瞬間の当たりの柔らかさとなじみの良さを向上させているという。シート表皮にはナッパレザーを標準装備する。
またシトロエンは乗り心地だけでなく居住空間としての快適性を向上させるため、早くから車内の空気を自動的にクリーンな状態に保つエアクオリティシステムを採用してきた。このモデルにも最新の機能が搭載されており、COやNOxなども含め、外気の汚れが一定レベルを超えたとセンサーが検知すると自動的に内気循環に切り替える。また、アクティブカーボンフィルターによって、花粉や埃、PM2.5などの微細な粒子を取り除いてくれるという。いまの時代にはぴったりの装備だろう。

パワートレインは、180ps/300Nmを発揮する1.6リッターターボエンジンに、フロントアクスルに110ps/320Nmの電動モーターを組み合わせたもので、トランスミッションは、PHEV専用の8速オートマチックを組み合わせている。システムトータル出力は225ps/360Nmに到達。リチウムイオンバッテリーの容量は13.2kWhで、EV走行可能距離は65km(WLTCモード)で、近距離の通勤や日常の買い物などは、ほぼEVとして利用が可能で、いざとなればエンジンが始動するため電欠を気にすることなくロングドライブも楽しめるというわけだ。