本格眼鏡とは？ なぜ本格眼鏡が必要なのか？ どんなブランドがあるのか？ を一冊で網羅する『本格眼鏡大全』が発売に。1000本ものフレームが掲載された本書から、ここでは国内外の本格眼鏡ブランドをピックアップしてご紹介する。

AKITTO（アキット）

アクセサリーのようなアイウェア

アキットは、2012年にスタートしたウィメンズブランドだ。デザイナーの川上明仁氏は、東京の人気眼鏡セレクトショップで接客、及びオリジナルブランドのデザインを手掛け、さらにデンマークブランドでもデザインの経験を積んだ後、独立。そんな氏がコンセプトとして掲げるのは、“掛けることで、より女性らしさが引き立つようなアイウェア”である。

フロントは女性の表情に違和感なく溶け込むよう、奇をてらわない柔らかなシェイプが主流。メタルフレームでも、エッジを立てずに甲丸感をつけるなど、細かな部分まで気を配る。さらに、繊細なモチーフやポイントカラーで、行き過ぎない華やかさが加えられているのも特筆すべき点だ。例えば、「ラヴ」では、ブリッジに葉っぱがかたどられていたり、「コット3」には、テンプルの細やかなモチーフに七宝で丁寧にカラーが施されていたりなど……。こうしたこだわりのディテールが、掛ける人の表情を引き立てながら、上質な華やかさを目元に加えてくれるのだ。

それらのディテールや、コスメのように繊細な質感・カラーリングを可能にしているのが、眼鏡産地・鯖江の技。最新の技術や昔ながらの手作業を要所で駆使しながら、１本１本丁寧に作られている。掛け心地の良さは言うまでもなく、デイリーに使うのにもってこいだ。

可愛いけれど、甘過ぎない。そしてほんの少しの色気も取り入れて……。アキットは、女性が美しくなれる要素がぎゅっと凝縮されたアイウェアなのである。

デザイナー
川上明仁

眼鏡店の2代目として生まれる。眼鏡のセレクトショップに勤務していた経験をもち、女性のニーズを汲んだ接客に定評があった。その感性を現在はデザインで如何なく発揮している。