ラゲッジフロアの収納を用途に合わせて“贅沢”に活用

ロールス・ロイスでは、そんなビューイング・スイートが収められるラゲッジスペースのフロア部分を「レクリエーション・モジュール」と名付けている。そして、レクリエーション・モジュールを活用した新しいオプションがつい先日、公開された。

まずは2019年末、ロールス・ロイス社がカメラマン、マーク・リッチオーニに依頼してロサンゼルス近郊にて「ブラックバッジ・カリナン」を撮影する際、作ったのが“キング・オブ・ザ・ナイト”。
これはレクリエーション・モジュールにカメラマンが必要とするノートPCやタブレット、ドローン、ヘッドセット、サングラス、ストリートウェアなどを収納する、いわゆる“ヒップ”な仕様となっていた。顧客のニーズに合わせてオーダー可能。フィッシングやスキーなど、様々な用途に対応するという。

そして、もう一つ公開されたのは「ホスティング・サービス」と銘打ったものだった。つまりは、ホストとなってゲストをもてなせる仕様だ。
カリナンの走破性をもってすれば、どんな場所にでも出向ける。そして、絶景ポイントに到着したら、自分もゲストも美味しいカクテルを満喫したい、というオーナー向けのオプションだ。
控えめにロールス・ロイスのロゴが刻印された8名分のグラス、そして純粋に美しいカクテルメーク道具が一式、レクリエーション・モジュールに詰まっている。なお、チーズやサラミ、カクテル用にフルーツを切るためのまな板には、なんとウォールナットが用いられている…。一般的な家庭にあるものよりも、格段に高級と言っていいだろう。
個人的には使用後のまな板や濡れたグラスをレクリエーション・モジュールに戻すのかどうかヤキモキするが…、そんな些細なことを気にしないのが“正しい”オーナーなのだろう。
ロールス・ロイス「カリナン」のディテールを見る(画像5枚)
デビューから3年が経過したカリナン。このタイミングでリクリエーション・モジュールについてのプレスリリースが配信されたことに若干違和感を覚えたが、要はオーナーのどんな要望にも応えられるよ、というアピールなのだろう。
ちなみにこの2つのオプション…、値段は非公開だ。
文/古賀貴司 写真/ロールス・ロイス・モーター・カーズ 編集/iconic