Mモデル史上最もパワフルなエンジンを搭載し軽量化を追求

そんなM5 CSだが、エクステリアでまず目を引くのは、ゴールドブロンズに加飾されたキドニーグリルと20インチホイールだ。

それにレーシーなイエローのデイライトもCS専用で装備される。ボディはボンネットやエンジンカバー、ほかにも伝統のMミラーやディフューザーなどエアロパーツはカーボン製へと置き換えられ、スポーティーな印象を深めるとともに全体で70kgの軽量化に成功している。

インテリアはダークカーボン・アルミインテリアトリムとCSロゴのあしらわれたドアシルプレートでスポーティな印象を感じさせる。

フロントには専用カーボン製バケットシート、リアにも専用の2座独立シートが装備される。ただ、ラゲッジスペースなどは5シリーズとほとんど変わりなく、セダンとしての実用性は保たれている。

そしてM5 CSで最も注目すべきポイントは、何といってもエンジンだ。これまでMシリーズ最強を誇っていたM5コンペティションやM8に採用されていた、S63型4.4L V8ツインターボエンジンをさらにハイパワー化して搭載。最大トルクは750Nmと標準のM5やM550iと変わらないが、最大出力は、Mモデル史上最もパワフルな635psを発生。総重量2060kgにもかかわらず、0-100km/加速は3.0秒という卓越したパフォーマンスを誇る。
パワーアップしたエンジン性能を存分に発揮できるよう、ボディと足回りは専用設計された。シャシーはM5コンペティションをベースに改良、駆動制御は完全2WDも設定可能な可変式4WD システムM xDriveを採用する。細かく調節可能なトラクションコントロールはドリフト走行にも対応。ドリフト時に動力を制御することでスピンを防ぎ、気軽に安定したドリフトが楽しめる仕組みだ。