’80~90年代「往年のメルセデス」に今乗るなら、現実的にはどのモデルにすべき?

bool(false)

>> この記事の先頭に戻る

経験豊富な、ちゃんとしてる専門店から買う

候補モデル4台

そんな時代のメルセデス4モデルの中からどれを選ぶべきかといえば、「形やサイズのお好みに応じてご自由に」というのが結論となります。しかし「5世代前のEクラス(W123/1976~1985年)」はさすがにちょっと古いため、性能的にも(今となっては)高いとは言えません。往年のアメ車のように「ゆるゆる走らせたい」みたいな感覚で買うならいいと思いますが、メルセデスらしいビッとした走りを望むなら、W123以外を選ぶのがよいでしょう。

中古車価格は、これまた千差万別ではありますが、「100万~200万円ぐらい」を見ておけばたいてい大丈夫です(R107型SLはもうちょっと高い場合が多いのですが)。

要するに「そんなに高くはない」ということですが、しかしこのプライスだけに釣られて往年のメルセデスを買ってはいけません。重要な注意点が2つあります。

ひとつは「必ず経験豊富な、ちゃんとしてる専門店から買う」ということ。

ちゃんとしたお店で、ツボを押さえた整備を受けた個体であれば、150万から200万円ぐらいで買って、そのまましばらく快調に走らせることができるでしょう。しかしイマイチなお店でテキトーな整備しかされていない個体を買ってしまうと、あっという間にドツボにハマります。くれぐれも「お店選び」だけは慎重に行ってください。

そして、「経験豊富な、ちゃんとしてる専門店」で買ったとしても、走っているうちに必ずどこかが壊れます。もう30年ぐらい前のクルマなわけですからこれは当然です。

もしも30年前のクルマを「3年ぐらい絶対壊れないように、すべてを完璧に直そう!」と思ったならば、その中古車は絶対に100万円や200万円で売ることはできません。安くても1000万円はするでしょう(2000万円ぐらいになるかもしれません)。

とはいえ「ちゃんとした専門店」で買えば、そんなにドハマリはしないはずですので、乗りながら、それでも経年ゆえに不具合が生じてきた箇所をちょこちょこ直しながら乗る――というのが基本姿勢となります。

それには少々のお金もかかりますので(年間10万円とか、だいたいそのぐらいでしょうか)、そこを許容する必要があります。また、腕のいい信頼できる専門店または整備工場との付き合いをキープしておく必要もあります。

以上のモロモロを「めんどくさい」と感じた人は、往年のメルセデスをシブいと思ったとしても、安易に手を出さないほうがいいでしょう。新車か、最近の認定中古車を買ってください。

しかし「なんだ、そんな程度か。当たり前のことじゃないか」と思えたならば、往年系メルセデスの世界に飛び込んでみる価値は大いにあります。

現代のクルマにはない「鷹揚な存在感と本物感」は冗談抜きで素晴らしいので、もしも本当にご興味があるならば、ぜひチェックしてみることを強くおすすめいたします。

文/伊達軍曹 編集/iconic

2025

VOL.345

Spring

  1. 4
SmartNews
ビジネスの装いルール完全BOOK
  • Facebook
  • X
  • Instagram
  • YouTube
  • Facebook
  • X
  • Instagram
  • YouTube
pagetop