7人乗り仕様でも驚きのオフロード性能

試乗車は「GLB 250 4MATICスポーツ」だった。2リッター直列4気筒ターボエンジンは最高出力224ps、最大トルク350Nmを発揮するだけあって、十分にパワフルだ。
高速道路でもボディの大きさを忘れさせるほど軽快な加速性能をみせた。ドライブモードは通常はコンフォートモードで、ひとりドライブを楽しみたいときにはスポーツモードを選ぶといい。GLB 250は電子制御ダンパーを装備しており、スポーツモードではメリハリのきいた乗り心地と切れ味のいいトランスミッションさばきが体感できる。


GLB 250は、“オフロードエンジニアリングパッケージ”というものを標準装備しているのだが、例えば片輪1輪が完全に地面から浮いてしまうような場面でも、ボディはミシリともいわず、傾斜角30度を超えるような斜面も難なくクリアしていく。オーナーの何割の人がそれを実際に使うのかはさておき、GLBは単なる7人乗りSUVではない、驚きのオフロード性能を有している。
本国で発表されてから国内導入までにしばらく時間がかかったこともあって、GLBには指名買いの列ができていたようで、年内生産分はすぐに売り切れてしまったという。

気になる価格は、FFのGLB 200 dは512万円から。GLB 250 4MATICスポーツは、ナビゲーションパッケージやAMGラインを標準装備して車両価格696万円也。一見すると高価に思えるが、ほぼオプションの必要のないフル装備だとすれば納得感もある。
GLBの登場によって、GLAにはじまりGLSまで一連のメルセデスSUVシリーズはひとつの完成をみたことになる。そのなかでもこのGLBはヒットの予感がする。
文/藤野太一 写真/メルセデス・ベンツ日本 編集/iconic
※表⽰価格は税抜き