スポーツ界全体に影響を及ぼしたコロナ禍。本連載では、これまでオリンピアンをゲストに迎えてきたが、今回は特別編として2020年の男子ゴルフ界を丸山茂樹さんに振り返っていただいた。2020年、丸山さんの心に残った次世代を担う選手達とは。そして、これからのゴルフとは。
【Fun for Win】特別編
東京五輪ゴルフ日本代表ヘッドコーチ 丸山茂樹が語る
2020年、心に残った男子選手&2021年への期待[後編]

丸山茂樹さん MARUYAMA Shigeki
1969年生まれ。千葉出身。日本ツアー通算10勝。2000年より米ツアーに参戦し3勝。2002年には伊澤利光プロとのペアでゴルフワールドカップを制する。東京五輪ではリオ五輪に続き、ゴルフ日本代表のヘッドコーチを務める。愛称は“マルちゃん”。
「個人戦と思われがちですが、団体戦で表彰台に上がる喜びも知ってほしい」(丸山さん)
ニューフェイスの活躍で今後はもっと盛り上がる!
M.E. ほかにも注目選手は、いらっしゃいますか?
丸山 ニューフェイスで挙げるならば金谷拓実選手。2019年の全英オープンで練習ラウンドを松山英樹選手と一緒に回ったので、そのとき、初めて、彼のスタイルを間近で見ました。
M.E. その際はどのような印象を抱かれましたか?
丸山 自分の世界観を持っていて、ゴルフ知能指数が非常に高い選手だなという印象を受けましたね。無理なコースマネジメントもしないし、周りのスタイルに引っ張られることもない。自分には自分のやり方があるんだと理解しているようです。全てにおいて、バランスが良い選手ですから、世界アマチュアゴルフランキング1位になるのも納得です。その実績もあったので、2020年、来るだろうという予想していた通りに活躍してくれましたね。とても嬉しいです。今の日本のゴルフ界にとっては、楽しみなニューフェイスが現れたなという感じです。
丸山さんが注目する《次世代選手-3 》 金谷拓実さん
「独自の世界観を持ち、ゴルフ知能指数がとても高い!」


金谷拓実さん KANAYA Takumi
1998年生まれ。広島県出身。東北福祉大学ゴルフ部出身。’19年「三井住友VISA太平洋マスターズ」でツアー史上4人目のアマチュア優勝を果たした。’20年の10月にプロ転向。