ラインナップの分厚いBセグメントにハズレなし
ベルリーヌよりひと回り小さい4m少々のコンパクト・シタディーヌで事足りるなら、最旬のプジョー208か、熟成感たっぷりのルノー・ルーテシアか、ポップで個性的なシトロエンC3か、迷うところだ。
というのもフランス車はこのBセグメントのハッチバックというのが一番分厚いところで、上記3モデルともそれぞれのバランスがあってハズレがない。
プジョー208

2020年に日本でも新型が発表されたプジョー208。セイバーと呼ばれるデイタイムライトが特徴的だ。1.2リッターターボエンジンに加え、EVモデルのe-208がラインナップされる。
ルノー ルーテシア

曲線を用いた個性的なスタイルを備える、ルノーのBセグハッチ、ルーテシア。価格は207万8000円〜241万6000円。ハイパフォーマンスモデルのR.S.(320万8000円〜340万2000円)も用意される。2020年秋頃には新型が導入される予定。
シトロエン C3

ボディ側面にちょっとした接触などからボディを守るエアバンプなど、個性的なデザインのシトロエンC3。ボディサイズは全長3995×全幅1750×全高185mm。価格は229万〜254万円。導入時には国内でも話題となり、発売記念モデルはすぐ完売となった。
今年は日本車でも新たにトヨタ・ヤリスやホンダ・フィットがBセグメントに登場して、そっちの方が無難だとかお金もかからなさそうという意見もあるだろうが、生活車を経済的合理性だけで選ぶほど味気ないことはない。概して日本より自動車のヘビーユーザーであるフランスのコンパクト・シタディーヌには、走りの感覚そのものに妙な芯の強さがある。
また常日頃から目と肌に触れる内装に、フランス車には各メーカー独自のサービス精神もある。ドイツ車のインテリアが貸会議室のようだとすれば、フランス車のそれはテーマのあるカフェのような感覚だ。
色使いが大人びていて広さを感じさせるルノー ルーテシアか、近未来的な雰囲気の208か、あるいはポップなラウンジ感で勝負するC3か。雰囲気の好みや直感で選んで、間違いない。