
2日目。昨日とはうってかわって曇天に。今にも雨が降り出しそうだったので、宿を早めに出発し大好きなワインディングロードへ。なかでも伊勢志摩スカイラインから眺める伊勢湾は絶景中の絶景だ。
海岸沿いの田舎道にマクラーレン
紀北から志摩へとリアス式海岸に付かず離れず山間を縫うように走る260号線は、思った通りドライブに最適なルートだった。整備された舗装路の割には交通量が劇的に少なく、適度に楽しめるワインディングロードが続く。ルート上に点在する集落も趣があっていい。ゆっくり走っても楽しめる絶好のコースだった。
ここに来て初めて、マクラーレンGTのドライブモードを触ることになった。他のモデルもそうだが、マクラーレンには2つのモード切り替えスイッチがあって、ひとつはパワートレーン、もうひとつはハンドリングである。それぞれコンフォート、スポーツ、トラック(レース)の三種類から選んで組み合わせることができるのだ。いずれもスポーツにセットし、やや大きくなったサウンドを響かせながら260号を軽く攻める。

スーパーシリーズの720Sほどキレ味は鋭くない。それでもドライバーを中心にぎゅっと引き締まった感覚は、カーボンシャシーのミドシップスーパーカーならでは、だ。マクラーレン系モデルでしか味わえないテイストだと言っていい。720Sに比べればシビアすぎないステアリングフィールもかえって公道上では有り難く、自分の技量にあった素直なハンドリング性能を満喫できた。

マクラーレンらしさをひとしきり堪能した頃に、目的地の志摩エリアへと到着する。撮影も含めてほとんど半日がかりのドライブだったにも関わらず、終盤でワインディングロードを楽しもうと思うあたり、疲れ知らずのGTカーだと言っていい。東京や名古屋からめいめいやってきた他のマクラーレンGT(なんと4台すべて違うカラー)とヒラマツ・リゾートで落ち合い、素晴らしい夕べを過ごしたのだった。