大人の日常生活は、微妙なピンチの連続です。適切な言い訳を繰り出して、自分を守りつつ周囲のストレスを最小限に抑えましょう。

今月のテーマ/オンライン飲みで女友達が「私、太ったでしょ?」と・・・・・
春以降、私たちの生活様式は大きく変化しました。それに伴い体型が変化した人も少なくありません。そんな中、学生時代の仲間とオンライン飲み会をすることに。
始まった途端、久しぶりに顔を見た女友達に「私、太ったでしょ?」と聞かれました。心の準備ができていなくて、「いや……」と言ったまま間が空いてしまったのが痛恨の極み 。「やっぱり、わかるよね」と落ち込んでしまいました。たしかに本人が自覚するとおり の傾向は見て取れますが、問題はそこではありません。失礼な反応をしてしまったことへの言い訳をし、落ち込みを少しでもやわらげる必要があります。
この段階で「そ、そんなことないよ。むしろやせたんじゃないの」と言っても、白々しく響くだけ。慰めるつもりで「人間としての幅が広がったと思えばいいよ」なんて言ったら、たぶん二度と口をきいてくれなくなるでしょう。
体重の数値の増加という客観的な事実は否定しようがないので、ここは主観的な判断でリカバリーしたいところ。たとえば、「だけど、前よりきれいになったみたいに見えるから、まあいいんじゃないの」「体重はどうか知らないけど、パッと見は3つ4つ若返った感じかもよ」
友達ならではのテレを織り交ぜつつ、ホメ言葉を繰り出しましょう。相手が気をゆるめたら、立ち上がって自分のお腹をつまみ「それよりさあ、見てよこの肉」と話題を変えれば、失敗をうやむやにできるはず。お腹の肉が実際に増えているかどうかは関係ありません。
言い訳の極意
根拠のないホメ言葉で
相手の落ち込みをやわらげ
失態からリカバリーする――
それもまた言い訳なり。
[MEN’S EX 2020年9月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)