暑くなるこれからの時季と今仕事着に求められる潮流を鑑みると、装いの節度はジャケットが鍵になる。そんな昨今、一周回ってチルコロこそ時代に最適な一着と小誌は考える。
’09年のデビュー以来、ジャージーJKの先駆として小誌も何度も紹介してきたが、伸びるのに型崩れせず、ジャージーに見えない精緻なプリントで男たちを魅了してきた。逆に言えばつまり、きちんとクラシック見えするのに現代的な寛ぎを享受できると、愛用者を増やしてきたわけだ。フォロワーも多数いるが、やっぱりチルコロなのは、オンオフの垣根が低い今、素材の寛ぎ感と南イタリア発ならではの色柄やシルエットの良さによる中間的な頃合いがちょうどいいからなのだ。デニムとスラックスで着分けてみたが、使いやすさはご覧の通り。元祖・実用きちんとお洒落の一着は、今再度本命である。

快適の源は南イタリアから
多くのモダンクラシコブランドが拠を構える、プーリア州のバルレッタが創業の地。過去は後染めなどもあったが、近年はプリントものを重点展開する。写真はブランドを手掛けるS.G.L.社CEOのジェンナーロ・ダルジェニオ氏。末尾の1901は音感でつけたそうで、創業年ではない(2009年創業。笑)。
[MENʼS EX 2020年5月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)
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