
ステイホームの鉄則は適度な緊張感なり
まずステイホームの服装だけど、インスタのフォロワーなど見てると、気を緩めないようにわざわざスーツに着替えて自撮りアップしてる方がいるが、心構えは立派だけどあまり飛ばしすぎると息切れして自粛解除までもたないよ。それに映え目的でその都度のりが付いたドレスシャツに着替えてたら洗濯が大へん! ステイホーム着の基本は、いかにアイロン掛けの手間を省いて小ざっぱり感をキープできるかだから。そういう意味ではダメージ加工の服なんてもってのほかだよ!
それでなくても見てくれがエイジングしてるんだから、そんなの着ると映えるどころか薄汚く見えるだけ。ボクはね、これまでバカにしてたんだけどシワになりにくい形態安定加工のコットン100%のスポーツシャツとかいいなと思ってる。ギンガムチェックとかね、味出しはちょっと欠けるけど清潔感があってよろしい。
パンツは近ごろジャージ感覚のモノが流行りだけど、ボクは基本ベッドに横になるまでパンツのベルトは外しません。ジャージなんてもってのほか。だいたいコットンパンツかデニムをベルトで締める。例えば夕方。夕食前に風呂に入ったとしても、晩酌後に仕事をするつもりなら入浴後もパンツにベルト。
ただし、在宅勤務って残業もへったくれもないから夕食後に面白い番組があればしばし休憩。とはいえ、女房から家事の手伝いを命じられれば即腰を上げます。そうこうするうちに時計の針を見れば23時。ヤベッ!ここでようやく本腰を入れて仕事を再開する気になる。
それから朝まで一睡もしないで仕事をしたとしても、起きてきた女房の前で、”オレ、徹夜だった”みたいなエラソーな素振りを見せてはダメ。昨夜晩酌しちゃったんだから(笑)。大事なのはうちに居ても適度な緊張感。在宅勤務の鉄則だね。早く外出できますように。
もっか外出自粛中のささやかな楽しみはYouTubeで落語を聴きながらダラダラ仕事をするのと晩酌。それと夜中にこそこそネットオークションで小物を物色すること。コロナの戦いが長期戦となることが予想される今、明るい清貧在宅勤務生活を模索中。
[MEN’S EX2020年6・7月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)