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ビームス クリエイティブディレクター 中村達也さん

ほかにも出張の思い出があれば教えてください。

「ヨーロッパ4都市を巡る出張でしたが、パリのセム(著名なファッション見本市)を見られたし、いまの人生の糧になった旅です。飛行機はスタッフ4人がエコノミークラスに横並びで、ホテルも相部屋。このときの体験は地獄の研修旅行として、いまでも語り草です(笑)」。

中村さんのアルバムから(写真3枚)

順風満帆で充実されていたんですね。次の転機はいつ頃ですか?

「出張から帰って間もなく、大勢のスタッフが退社するという事件が起こりました。人が抜けたことで、私の上司が2つのセクションを1人で抱えることになりました。その頃、私は26歳でショップマネージャー(店長)になったばかり。大変でしょうからと、ショップマネージャーをしながら、進んで先輩のバイイング(買い付け)の仕事を手伝い始めることにしたんです」。

バイヤーの仕事を、どのように見ていましたか?

「洋服屋であるからには自分で仕入れをしてみたいと思っていました。でもまだ実力がないから、いろいろと努力が必要だと感じていたんです。アシスタントバイヤーを始めた頃からブレザーや英国靴ブームが起き、ビームスFが有名になっていきました。そうして徐々にステップアップしていったわけです。展示会を回るようになり、色々と自分の企画を手掛けると結果が付いてくるようになりました。自分の苦労が華開いたんです。なにしろ、バブルの頃は仕事しかしていなかったわけですから。長時間の残業をして、毎日タクシーで帰宅するような状況でした。本当に遊ぶ時間はなかったけれど、いまになればそのおかげで身についたことも多かったのかなと思えます」。

中村さんのアルバムから(写真2枚)

<p>1980年代中頃にドレイクスがマフラーを作り始めた時代のもの。このタータンチェックのパターンは現在作られていないそうだ。</p>

1980年代中頃にドレイクスがマフラーを作り始めた時代のもの。このタータンチェックのパターンは現在作られていないそうだ。

<p>こちらのマフラーについているタグのデザインは古いもので、現在は使われていない。</p>

こちらのマフラーについているタグのデザインは古いもので、現在は使われていない。

<p>入社一年目。ビームス10周年記念パーティのときの様子。</p>

入社一年目。ビームス10周年記念パーティのときの様子。

<p>こちらも入社一年目の中村さん。フレンチアイビーらしく、ドットのアスコットタイを着用している。入社一年目。ビームス10周年記念パーティのときの様子。</p>

こちらも入社一年目の中村さん。フレンチアイビーらしく、ドットのアスコットタイを着用している。入社一年目。ビームス10周年記念パーティのときの様子。

<p>渋谷店に勤務していた1987年の夏、新潟県の海岸にて。セントジェームスのボーダーTシャツにショートパンツを合わせて。</p>

渋谷店に勤務していた1987年の夏、新潟県の海岸にて。セントジェームスのボーダーTシャツにショートパンツを合わせて。

<p>1989年、海外出張で初めてヨーロッパに。こちらはパリで撮影。渋谷店に勤務していた1987年の夏、新潟県の海岸にて。セントジェームスのボーダーTシャツにショートパンツを合わせて。</p>

1989年、海外出張で初めてヨーロッパに。こちらはパリで撮影。渋谷店に勤務していた1987年の夏、新潟県の海岸にて。セントジェームスのボーダーTシャツにショートパンツを合わせて。

<p>1989年の出張の際の一枚。こちらはフィレンツェにて。</p>

1989年の出張の際の一枚。こちらはフィレンツェにて。

<p>1993年、お嬢さんの七五三のときに撮影。このとき、中村さんはビームスFのショップマネージャー兼バイヤー。ビームスFのジャケットにベルナール ザンスのパンツをコーディネイトしている。</p>

1993年、お嬢さんの七五三のときに撮影。このとき、中村さんはビームスFのショップマネージャー兼バイヤー。ビームスFのジャケットにベルナール ザンスのパンツをコーディネイトしている。

<p>1996年にマイケル・ドレイクさん(右)との記念写真。当時はビームスFのバイヤーで、ブリティッシュスタイルを愛好していた。</p>

1996年にマイケル・ドレイクさん(右)との記念写真。当時はビームスFのバイヤーで、ブリティッシュスタイルを愛好していた。

<p>スーツ/デ ペトリロ、シャツ/カタリザーノのスミズーラ、ネクタイ/ホリデーアンドブラウン、シューズ/エンツォ ボナフェ。※すべて私物</p>

スーツ/デ ペトリロ、シャツ/カタリザーノのスミズーラ、ネクタイ/ホリデーアンドブラウン、シューズ/エンツォ ボナフェ。※すべて私物

<p>色のトーンを抑えつつも、シャツのストライプやタイの柄で個性を演出するVゾーンに注目。</p>

色のトーンを抑えつつも、シャツのストライプやタイの柄で個性を演出するVゾーンに注目。

<p>腕時計はベル&ロスのヴィンテージシリーズ。</p>

腕時計はベル&ロスのヴィンテージシリーズ。

<p>足元はセミブローグで、さりげなく洒落っ気を添えているのにご注目あれ。</p>

足元はセミブローグで、さりげなく洒落っ気を添えているのにご注目あれ。

2025

VOL.345

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