グレー×白のストイックさにディテールのアレンジで表情豊かに

森岡さん さて今日は、グレーのスーツを用意しました。
近藤さん 落ち着いていて好印象。グレーを着ることはありますが、実際はネイビーが多いです。
森岡さん 近藤さんは体型もスマートで、優しげな笑顔も素敵です。40代半ばを過ぎてこられたので、そこにシャープさや落ち着き、貫禄も纏えると、さらに魅力が増すと思います。グレーはそういう印象づくりにおすすめです。
近藤さん はっきりした柄ではなく、遠目に無地のような柄なのですね。地味すぎず派手過ぎず、いい塩梅。
森岡さん あからさまにギラついたり、トレンドに乗るのは、お仕事柄にも、年齢的にもかっこいいとは言えません。私がクライアントなら、打ち合わせのふとした瞬間にさりげなさに気づいたら、この先生センスがいいな、と感じて無意識に信頼が増すのではないかと思います。いつも言うことなのですが、「わかる人がわかる」という塩梅がビジネスマンには適度。お洒落に見えるよりも、押さえどころを間違わず素敵に見える、が正解です。
近藤さん その通りですね。変に相手の記憶に残ってしまうような特徴的すぎる装いは得意ではありません。さりげなくいいと思ってもらえるのは理想ですね。
森岡さん でしたら近藤さんにはチャコールグレーをおすすめします。この色は正統派で、どんなシーンでも間違いのない色ですから。
近藤さん タイの少し起毛感のある質感がいいですね。優し気な印象。
森岡さん 今回の着こなし、あくまでベーシックに見えるスーツを選んでいますが、ポイントはVゾーン=シャツ&タイです。タイはおっしゃる通り、温かな印象のある素材感。ここに、首元で襟がタイトに決まるタブカラーシャツにすることで、少しだけそこに個性が生まれ、きりっとした雰囲気が装えます。同じグレースーツ、白シャツ合わせでも、シャツをラウンドカラーにしたり、合わせるタイを光沢のあるシルクタイにすれば、より柔らかな印象から、より貫禄ある印象まで、雰囲気が大きく変わります。微差こそ大差ですから。
近藤さん 個人的にシンプルな装いに努めてきましたが、やや面白み、新鮮味に欠けるということも感じていました。こういうとき、白のタブカラーシャツは、シンプルさはそのままに、変化が出せていいですね。
森岡さん 爽やかな近藤さんもいいですが、渋さを湛えた雰囲気もお似合い。さらに説得力が増しますね。
装い、ここにポイント
—About 大江橋法律事務所—

弁護士法人大江橋法律事務所は東京、大阪、名古屋、上海に拠点を置き、現在約140名の弁護士が在籍する総合法律事務所。幅広い分野のチームを組成し、クライアントのニーズに迅速かつ的確に応えた良質なリーガルサービスの提供を、日々心がけている。
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[MEN’S EX 2019年12月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)