
ソロキャンプにセオリーはなし
自分流のスタイルでいこう!
そりゃ子どもが小さいころは家族でファミリーキャンプを楽しみましたよ。それこそステーションワゴンの荷室に溢れんばかりにいっぱい道具を詰め込んでね。ただそのたびに道具を出したり仕舞ったりだとか、渋滞の中でのロングドライブだとか、当時はボクも若くて体力があったから頑張れたけど、還暦を過ぎた今は体力がない上にわがままだからもう無理。ひとりなら必要最小限の道具でいいし、足りなきゃ出先で買えばいい。ただ忘れちゃならないのは葉巻とパイプ、それに極上に旨い酒ね♡
つまみはオイルサーディンの缶詰をグツグツ温めてと。あとチーズやチョコレートも用意したいな。辺りが暗くなったら焚き火台に薪をくべて闇を照らし、パチパチとはぜる音に耳を傾けながら身体を温め、湯を沸かす……。ん~、想像するだけでウイスキーのCMみたいな映像が目に浮かぶではないか(笑)。こんなときコンサバ歳時記男子としましては服装もそれなりにこだわりたいね。最新の機能重視のハイテクアウトドアウェアもいいけど、あえてオールドスタイルでいくか。例えば、昔のウールリッチの赤×黒バッファロープレイドのシャツにフィルソンのダブルティンパンツでハードにキメるなんてどうだろう?
キャンプでの靴は脱ぎ履きが楽なのがいいに決まってるけど、ヘビーウエイトのパンツに合わせてL.L.ビーンの10インチビーンブーツとかね。あ~、こんなにキメキメだと自撮りしてインスタに「ソロキャンプナウ♡」と投稿しちゃいそー。って投稿しないから。寂しくないから(笑)。ここはグッと我慢して忘れたころにアップするか。
早速、物置きに長年仕舞い込んでたキャンプ道具を出してみた。久しぶりに嗅いだランタンやバーナーのホワイトガソリンの匂いにアウトドア魂の火がついた。よし、たまにはビーンブーツでも履くかと中腰になったそのとき、アッ!ギックリ腰をやっちまった……。ただ今ソロ治療中(涙)。
[MEN’S EX 2019年12月号の記事を再構成]