トレンチ・フォーエバー —「今」な王道スタイル1週間—

ナポリなトレンチ、これは新鮮だ
トレンチ=武骨で剛健。それが常識だと思っていたが、スティレ ラティーノの一着を見てそれが覆されてしまった。ナポリの名門が手がけるだけあって、サルトリアルな柔らかさを全体から感じるのだ。襟の表情も丸く立体的で、一目惚れしてしまった。この雰囲気なら、ブルージーンズに合わせてリラックスして着たいところ。言うまでもなく着心地も最高だ。気分よく街を歩いていたら、通りがかった店で売り切れていた靴が再入荷しているのを発見。これはもう、即購入だ。かみさんへの言い訳は、帰りながら考えるとするか。
コート26万円/スティレ ラティーノ(リング東京店) ニット4万1000円/スコッ ト&チャーターズ(シップス 銀座店) シャツ2万7000円/バグッタ(トレメッツォ) パンツ2万8000円/リーバイス® ビンテージ クロージング(リーバイ・ストラウス ジャパン) スカーフ5万9000円/ベグ アンド コー(ボーダレス)ともにどれだけの時間を過ごしたか。
トレンチの格好良さはそこで決まる
トレンチコートの寿命は長い。ときに寒風に吹かれ、ときに雨に打たれ、ときに煙草の煙にまみれながら少しずつ経年変化し、唯一無二の一着に育っていくものだ。トレンチ姿を格好良く見せる秘訣は、とにかく着て、着て、着倒すこと。ともに過ごす時間が長いほど、その魅力は輝いていくに違いない。
※表示価格は税抜き
[MEN’S EX 2019年12月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)