アラブ、インド、中国とグローバルな体験を半日で

多国籍国家のシンガポール。何が楽しいかといえばやはりエスニック色あふれる場所に気軽に行けること。通りを1本越えるだけで街の様相がガラリと変わるのは本当に興味深い。泊まっていたアンダーズ シンガポールはアラブ人街のそばにあり、MRTでいうとブギス駅の周辺。アラブといっても様々でレバノンやペルシャはもちろんのことトルコ、ギリシャ(!)のレストランまで並んでいた。訪れた時間帯が悪く、「サルタン・モスク」は信者以外は立ち入り禁止。その外観を眺めるだけになった。

軽く食事でもと思ったが、アラブ系のかたの人懐っこさに気圧され、つい引いてしまった。普段はそんなことないが、この時はなぜか飛び込む勇気が出なかったのが悔しい。

アラブストリートから徒歩で15分くらい。今度はリトル・インディアへ。いろいろな店が集まっているテッカセンターを目指す。しかし、先ほどのアラブ雰囲気とは明らかに違う。青と白が基調となった建物が極彩色へと変わる。行き交う人々の顔もまるで違うなあなんてことを思っていると、「スリ・スリニヴァサ・ペルマル寺院」に着いた。ここは靴を脱いで裸足で入らなくてはならないので、中に入るのは遠慮することに。

その他にも中国系が多く参拝する観音堂やその隣にあるヒンズー教のスリ・クリシュナン寺院なども見物。

せっかくシンガポールに来たのだからチキンライスでしょう! ということで、オーチャード・ロードにあるビル「Lucky Plaza」へ。有名ブランドが並ぶこの通り沿いなのにローカルな風味満載のこの(雑居)ビル。2Fにある「LUCKY CHICKEN RICE」へと向かった。観光地のど真ん中なのに地元の人ばかりでここ穴場かも。とはいえ、検索すれば絶対ヒットしてくる有名店だけど。

入るとすぐに「スチーム? ベイク?」と聞かれ、迷わず「スチーム」と答え、テーブルへ。学生のような若い女性と70過ぎのおじいちゃんとの相席。「もやしは?」「いらない」という会話の後に、あっという間に出てきた。

鶏肉、しっとり。出汁で炊いたジャスミンライスは香り高い。スープは単体で口へ運ぶと物足りないけど、肉とご飯とともに食べるとうまさが引き出される。ボリュームは少なめなのでおやつくらい。5シンガポールドルとお値段も手頃で、小腹満たしにこれまたちょうどいい。