イタリアにおける経済の中心地であるミラノ。そこに根ざすテーラーは、同地のエグゼクティブが集う紳士の聖域といえる空間だ。中でも今、注目したい2軒に直接取材を行い、その美意識を伺ってきた。
Milan Tailor #1
FERDINANDO CARACENI / フェルディナンド カラチェニ

女性当主が躍進させる”もうひとつのカラチェニ”
ミラノのカラチェニといえば「A.カラチェニ」が有名だが、当地にはもうひとつ、「フェルディナンド カラチェニ」という名テーラーがある。両者に血縁関係はないが、創始者のフェルディナンドは独立前、A.カラチェニで腕をふるっていた経歴を持つ。現在の当主はその娘、ニコレッタだ。
「美しい服を仕立てるには、細部を徹底的に作り込み、それらを全体として調和させなければなりません。技術と美意識の両方が不可欠です。最近は若い職人も増え、充実した体制を築けています」
言葉どおり、その仕立ては均整のとれた都会的な佇まい。ステッチひとつまで非常に精緻で、体に柔らかく沿いつつも極めて端正な印象だ。今後、その知名度は世界的に高まっていくに違いない。
FERDINANDO CARACENI
オーダー料金はスーツで6000ユーロ〜。納期は約6ヶ月〜。
住所:Via San Marco 22, Milan, Italy
TEL:+39 02-6554284
営業時間:9時〜13時、14時〜18時
定休日:土曜、日曜、祝日