ポルシェだからこその変化
中国でのワールドプレミアに登壇した、ポルシェAG研究開発担当役員のミヒャエル・シュタイナー氏は冒頭でこのように述べた。
「ポルシェは常に変わり続けることによってのみ、ポルシェたり得た。今日は世界に対して、変化とはどういうものなのかを具体的にお見せしたいと思います。ポルシェはエモーショナルな内燃機関を作り続ける一方で、プラグインハイブリッドですでに成功を収めています。そしてこのピュアEVを3つめの柱として構築していく。ポルシェは今後電動化に60万ユーロを投資し、2025年までにポルシェの販売台数の半分を電動化することを予見しています」

ポルシェ タイカンは4ドア、4シーターのBEVサルーンだ。ボディサイズは、全長4963mm、全幅1966mm、全高1378mmと、パナメーラよりも全長は短く、全幅は広く、全高は低い。車両重量(DIN)は2305?2295kg。ディメンジョンは911とパナメーラの間にあたるもので、重心高が非常に低く、床下にバッテリーを抱えながらもシートポジションは911に近いものだ。
エクステリアデザインは、2015年に発表されたコンセプトカー「ミッションE」を限りなく市販車として再現したもの。特徴的なヘッドライトまわりの造形がそのまま量産化されており、911やカイエン、パナメーラとも違う、ポルシェの新たなシリーズの顔であることを示唆している。
そしてタイカンの1つのハイライトは史上初の800VシステムによるBEVであること。従来の一般的なEVが400Vシステムであるのに対して倍の電圧とすることで、パフォーマンスを安定的に発揮することができ、またケーブル類などを細くすることが可能で、軽量化にも大きく貢献するという。