松山さん歌いまくりのオン・ステージ!
前置きが長くなったが、それでは8月26日の『Tribute to TAKESHI MATSUYAMA GIG Vol.2』の模様をお届けしていこう。

20:00過ぎ、ライブがスタート。まずは、まつあみさんのリーダーバンド、MAZZAMiZMの4人がステージに。ベースは早川岳晴さん、キーボードは中山 努さん、ドラムは田中栄二さんという、日本のミュージックシーンを支える実力派プレイヤーがサポート。
最初の曲はMAZZAMiZMのオハコというべき、ズンドコ節の変奏『ソウル・ズンドコ節』。この日のライブに合わせた、ご挨拶的な替え歌で幕開け。
2曲めは、松山さん×まつあみさんのコラボ曲第一弾の『BAKEの皮』。続いて、松山さんとは旧知の麻布十番のバー『la Poche』のマダムにして、ジャズシンガーとしても活躍中の深山エダさんがステージに。スタンダードの『サマータイム』で、グッと大人の雰囲気に。4曲目のMAZZAMiZMのバラード『あしたはくる』でも、エダさんのコーラスが冴える。

さて、場が温まってきたところで、いよいよこの日の主役というべき、松山 猛さんが登場!!
2年前のクロコダイルではトークショーだけだったのだが、今回はMCに続いて、歌声を披露してくれた。それも何曲も!
まずは、2002年にTHE ALFEEの坂崎幸之助さんが参加してザ・フォーク・クルセダーズが期間限定で新結成された際に発表されたアルバム『戦争と平和』に収録された『Somos El Barco』。ピーター・ポール&マリーが歌って広く知られた曲だが、スペイン語の歌詞を松山さんが訳詞したものだ。
「もとはアメリカのメキシカン系の人たちが歌っていたフォークソングだったらしい」とのこと。松山さんの、ちょっとハスキーで味わい深い声が、シンプルで美しいメロディと、メッセージ性のある歌詞を心地よく届けてくれる。
続いて、住宅メーカーのコマーシャル・ソングに採用され、一世を風靡した『家をつくるなら』。松山さんらしい夢のある歌詞は今聞いても新鮮だ。フォークルほどバッチリとはいかないものの、ハモリも要所要所で心地よい。
松山さんの歌声は続く。続いては、68年にフォークルのメジャー・デビュー作となった『紀元貮阡年』収録の、哀調を帯びた小品『オーブル街』。これは、松山さんが好きな自作を問われると、よく名前の挙がる曲。「オーブル街は架空の街なんだけど、京都の二条城あたりの街並にインスパイアされて書いた」のだとか。
次の『もしも、もしも、もしも』は、加藤和彦さんが71年に発表したセカンド・ソロ・アルバム『スーパー・ガス』の中の1曲。奇想天外でコミカルな歌詞によるラブソング。
そして、前半戦の最後は、松山さんの代表曲というべき『イムジン河』。会場でこの曲を知っている人も、一緒に声を重ねていた。