一般道で能登半島へ。高速道路じゃ味わえないドライブルートをおすすめする理由とは?

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高速道路では味わえないこと

MINI ONE 3DOOR VICTORIA

そんな能登半島へと出掛ける際にテストドライブを兼ねて、自動車メーカーの広報車を借りて行く。道のりは基本すべて下道で、途中、季節によって有料トンネルを利用したり、しなかったりする程度。地図を眺めるとよくわかるのだが、東京から能登までは、ほぼ直線で結べるルートがある。国道20号線を走って、乗鞍高原と上高地の間を通り抜けて、富山まで斜めに突っ切り、能登半島へと抜けるルートだ。ナビで目的地までの案内をしてもらうと、関越道から上信越道、そして北陸道へと抜ける高速道路を利用するルートを提案される。下道だと約500kmなのに対して、高速道路を利用すると約700kmの行程になり、所要時間は高速道路利用のほうが掛からないとは言われても、その差は大きくないし、途中、長野県内に立ち寄りたいお気に入りスーパーがあったりするので、断然下道を走っていく。

MINI ONE 3DOOR VICTORIAのバックスタイル
現在のミニは安全性能を高めるために徐々にボディサイズが拡大されているが、それでも全長は3835mmと4m以下に抑えられている。乗車定員は4名。

今回、借りたのはMINI ONE 3DOOR VICTORIAという特別仕様車。昨年5月のマイナーチェンジのすぐ後にデビューしたモデルでこの3ドアのほか、5ドアも用意されている。その設えは、フェンダーにタータンチェックをモチーフにしたサイドスカットルのほか、LEDヘッドランプ、専用15インチアルミホイールなどで、ちょっと着飾った仕様となっている。

MINI ONE 3DOOR VICTORIA
1959年に発売された傑作モデルであるミニ。2001年にBMWグループ傘下に加わり、現在は3世代目にまで進化。そのルックスは絶大な支持を集めているため、各世代の見た目は見分けがつかないほど変わらない。それもミニの素晴らしさを表している。

そういえば、MINIにはクーパーという企業名に由来するグレード名があり、車名そのものを”MINIクーパー”と勘違いしている人が、日本には多い。実は、先代MINIクーパーSクラブマンに乗っている友人も、指摘するまでMINIクーパーまでが車名だと思い込んでいたほど。さらにツートーンカラーがMINIのカラーだと思い込んでいる方も多いが、これは、クーパー以上で標準とされる日本のみのコンビネーションであり、海外ではモノトーンが基本(ツートーンはオプション扱い)。ちなみにグレードはパワースペックの違いから、ONE、クーパー、そしてクーパーSの3つを展開し、ハイパフォーマンスモデルとしてジョンクーパーワークスが特別な扱いとして存在する。

この中で、僕はONEがいちばん好きだ。MINIというと、どうしてもゴーカートライクとか、俊敏性が、といったスポーティさが語られ、グレードが上がって行くほど(車両本体価格が上がって行くほど)、それが強くなる。実際、クーパーSあたりは、ハンドリングの愉しさは最高だし、すごくいいとも思う。しかし、ベースとなるONEであっても、MINIらしさである操る愉しさに変わりはないし、むしろ、速く走らなくてもいい、というゆとりがある。下道をのんびりと走って行く者には、その加減がとても心地いい。何よりもルーフカラーもボディ同色を基本とするため、つまりモノトーンとなるため、ツートーンだらけの日本のMINIの中で、自分だけのMINIという特別感を味わえる。

キープコンセプトでデザインされているのはインテリアも同様。BMWブランドとはまったく異なる、ミニらしさの追求が常に続けられている。

キープコンセプトでデザインされているのはインテリアも同様。BMWブランドとはまったく異なる、ミニらしさの追求が常に続けられている。

全幅1725mmと小柄なため、左右シートの距離はやや近め。シートはキビキビした走りに合うようにややサポート性の高い仕様となっている。後席は2名乗車用となる。

全幅1725mmと小柄なため、左右シートの距離はやや近め。シートはキビキビした走りに合うようにややサポート性の高い仕様となっている。後席は2名乗車用となる。

トランク容量は211?とかなり小さい目。大きな荷物を積む場合は写真のように後席を倒して使用する。大人2名の旅ならちょうどよいサイズ感だろう。

トランク容量は211?とかなり小さい目。大きな荷物を積む場合は写真のように後席を倒して使用する。大人2名の旅ならちょうどよいサイズ感だろう。

2025

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