37年ぶりの国宝級

トゥールダルジャン 東京

フランス国家最優秀職人章（M.O.F.）とは日本の人間国宝のような存在。その仏料理界最高峰の栄誉を37年ぶりに日本在住のシェフが手にした。それがトゥールダルジャン 東京エグゼクティブシェフのルノー・オージエ氏、37歳。

試験は料理の知識、実技から人間性までも問われ、一筋縄ではいかない。重圧の彼を支えたのはパリ本店のスタッフを含めた「チームトゥールダルジャン」だった。その経験を経て、「改めてフレンチ、そしてグランメゾンとは空間を含めた一体感だ」とシェフは言う。

今後、目指すは未来に残るクラシック。その土地、時代に合わせた食材や調理法を試している。例えば写真の同店伝統の鴨料理のソースには、北海道のハスカップを採用。国宝級の腕前をここ日本で堪能できるとは！　このうえない幸せといえよう。

トゥールダルジャン 東京　エグゼクティブシェフ
ルノー･オージエ氏

オージエ氏は2019年度の料理部門M.O.F.受章者7名の中では最年少、4年に1度しか実施されない仏料理界最難関の試験に2回目の挑戦で合格。16歳から一つ星店で修業、2013年から現職。

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