入社当時の様子を教えてください
「試合のときは仕事を切り上げて、野球を優先しなくてはいけません。そのため、配属先は試合や練習に合わせて、時間の融通が利く物流。週に3回、6時から8時まで朝練があり、木曜夜は神宮の室内練習場へ。つまり週に4回、練習に打ち込んだわけです。しかし24歳の時、怪我で野球ができなくなりました。そこで営業や企画も経験してみたいと申告して4年ほど営業職に就いています」

営業職はいかがでしたか?
「営業は向いていて楽しかったですね。一方で、売れない商品があれば、企画に物申すことも。すると理解のある上司から『だったら企画をやってみなさい』と言われ、28歳でメンズのカジュアルブランドの企画を担当しました。企画職はなにもない所から生みだす、無を有にする仕事です。楽しさとともに、(売れなかったときの)怖さもあり、そこでアパレルならば、企画を目指すべきだったと気付きます。企画した商品が物流から店頭に納品・販売されて、お客様の手元に届く。こうした流れを一通り、経験できたことは幸運でした」
【猿渡さんの私物を拝見 PART1】(写真3枚)
お気に入りのシューズは2001年から関わってきた三陽山長ばかり。ここでは猿渡さん愛用の三陽山長をご紹介しよう。