秋の装いを楽しむ月が始まった。もちろん、”買う”である。この時季はスーツよりもいいジャケットからまずなくなると聞く。実際に着る時季は少し先だが、残暑中になくなりそうな至極を、編集部が厳選してお届けする。
GIORGIO ARMANI
ジョルジオ アルマーニのショールカラーダブルジャケット

バージンウールとビスコースによる滑らかかつ柔らかな生地はドレープを生みエレガント。それを程よいゆとりの一枚仕立てとし、クラシックな着丈75cm(サイズ48)、ポケットの両玉縁を合わせて寛ぎと品を高度に融合させた。30万円(ジョルジオ アルマーニ ジャパン)
“寛ぎと品格”の模範解答
媒体の中で一番スーツとジャケットを取材し紳士の装いを提案している自負が、M.E.にはある。そんな我々が、紹介したい欲求に駆られた一着がこの写真。今の時代を表す服と呼ぶにふさわしい、ジョルジオ アルマーニの作だ。
こちらの記事のインタビューにて帝王が「今では、フォーマルウェアでさえ、快適に感じる必要がある」と語っていた。そのとおり、時代は確実にリラックスを求め、多くのブランドもこれを提案している。
しかしこれほど上質生地と一枚仕立ての柔らかさ、大人の寛ぎと品格、デザインのウィットの均整が取れた一着は珍しい。たとえば襟。タキシード風ながら柔らかなカットソー生地に切り替えたことで、着心地はまるで上質なショールカラーカーディガン。帝王の今流JK美学が詰まった一着だ。
※表示価格は税抜き
[MEN’S EX 2019年9月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)