ビームス西口さんが「TPO別・夏の海外出張スタイル」を解説!
「夏スエード」スタイルをヴィンテージミックスで
「フィレンツェでピッティの4日目をチェックしてから、午後にクルマで移動。フィレンツェの街並みに映えるのは、暖色系の茶やラスティックな色味のスタイリング。必ず、1ルックは取り入れるようにしています。夏のスエードスタイルは、日本でも浸透させていきたいスタイルなので、今回自身の好きなヴィンテージミックスのカジュアルルックで構成しました。ヴィンテージのラルフ ローレンのサファリシャツに、イギリス軍の1980年代のミリタリートラウザーズ、これに1990年代のグッチのビットローファーを合わせました」
海外の海沿いの街は、夜は気温が下がって夏でも肌寒いことがよくある。そんなときにも、薄手のスエードブルゾンがあると重宝する。
夏に着たい自分流「モノトーン」は「黒リネンスーツ」の着こなし
「黒やモノトーン的なコーディネートは、去年の冬から注目されている色。自分的に夏の黒を解釈するなら、ウールの黒でなく、ヘビーリネンの黒が堅すぎなくてお洒落だと思い、リチャード・ジェームスでオーダーしました。この日は商談があったので、ブルックスのBDシャツにカラーピン、ジエレのパネルストライプタイを合わせました。黒スーツで全体には引き締まった色みに見せながら、B.D.シャツでもタイドアップしたり、足元をブラックスエードで締めたりして、リゾートでのドレスアップスタイルを表現しました」
黒リネンスーツ、インナーを変えるだけでリゾート感ある休日モノトーンに
「昼間にタイドアップして着ていた黒リネンスーツ。少しカジュアルに見せたいときは、中を黒ボーダーTにするといいですね。こちらは、1990年代のアニエス・ベーのもの。黒×白は現行でも売られていますが、黒×ベージュのボーダーはなかなかなくて、ヴィンテージで探し出しました。ベージュが入っていると、少しシックな印象にもなり、ゴールドのアクセサリーとも馴染みがよいのがポイントです。暑いときは、ジャケットを肩掛けしてもいいですね」
アニエス・ベーのボーダーT、黒×ベージュのトーンが夏の陽射しにも映え、ゴールドアクセともバランス◎。
昼と夜で雰囲気が違って見えるのも黒リネンスーツの魅力!
「昼と同じスタイルで、夜のディナーに出かけました。まったく同じ服装ですが、黒のリネンスーツは、真夏の太陽光の下では上品な光沢感を放つのに対し、夜になると、しっとりした印象になります。昼は肩掛けしていたジャケットも、ディナーの場ではきちんと袖を通して着用すれば、中がカットソーでもエレガントな印象に見せられます」