日本が誇る4WDメーカー「ミツビシ」を過小評価していませんか?

NULL

>> この記事の先頭に戻る

ミニバンだってグイグイ走る

デリカD:5
快適性を損ねない乗用車のプラットフォームを使っていても、ご覧の通りSUV並、下手するとそれ以上のオフロード性能が与えられているD:5。こうした総合力の高さも人気の要因となっている。

そのオフロード性能はデリカD:5も同様だ。グランドクリアランスについてはデリカD:5改良前モデルよりも劣るが、モーグルを走っても理想とされるライン取りを行うことで、こちらもボディをヒットさせることはなかった。今回設定されたモーグルシーンは緩やかな傾斜にあったが、意図的に上っていくルートを指定された。そう、下っていくルートならば重力を利用できる分、難易度を下げられるのだが、難易度を引き上げるルートを設定していた。

車両重量2tに届こうかという新型デリカD:5にとってはますます不利な条件だが、4WDモードにおいてロックを選択しておけば、リアへのトルク伝達を約10%増した制御によってリアから押されているような頼もしさを感じ、たとえ対角線にあたるタイヤが浮いてしまって(対角線にあたる2輪のみが接地している状況)も、制御レベルを引き上げたトラクションコントロールも相まって、クルマをグイグイと前進させていく。ステアリングを握っているとあまり感じなかったが、こうしてオフロードを走るデリカD:5の姿を見ると、あらためてそのポテンシャルに驚きを覚える。

デリカD:5
デリカD:5のバックスタイル
箱形のフォルムからは想像できないほどのオフロード性能を有し、アクティブ思考のユーザーから絶大な支持を受ける人気ミニバン。7人と8人乗りの設定が用意されている。384万2640円?。
デリカD:5のインテリア
見晴らしの良い水平基調のインテリアデザイン。無駄な装飾をせず、道具的な印象を与えるシンプルさも大きな美点。もちろん、衝突被害軽減ブレーキやレーダークルーズコントロールなど、基本性能も申し分なし。

最初に述べたように、両モデルともにヘビーデューティモデルのような走破性には届いておらず、そのためにラフロード性能といった表現に止められることもある。しかし、その走破レベルは違っていてもオフロードに足を踏み入れ、そしてクリアしていくという、このアドベンチャーに通じるわくわくさせてくれる気分は大きくは変わらない。それはSUVに期待されるプラスアルファそのものであり、三菱SUVにはそんな愉しさが強く込められている。



文/吉田直志 写真/三菱自動車 編集/iconic

2025

VOL.345

Spring

  1. 3
SmartNews
ビジネスの装いルール完全BOOK
  • Facebook
  • X
  • Instagram
  • YouTube
  • Facebook
  • X
  • Instagram
  • YouTube
pagetop