悪路へのこだわりが三菱SUVの特徴

エクリプス クロスはクーペ的なフォルムから想像できないグランドクリアランス性能を持っている。オフロードを走るにはアプローチアングルは最低このぐらいは欲しいよね、という20°を上回り、デパーチャーアングルはこの手のモデルとしては十分といえる30°オーバーを確保。凹凸の大きなモーグル地形を走らせても斜めにアプローチすることで、ボディをヒットさせずに走らせることができた。ドライブモードをグラベルに切り替えておけば、ダートだけではなく、タイヤが浮いてしまうようなシーンでもトラクション確保し、クルマを前進させていく。
そして、そこに操る愉しさがあったことがとても印象に残った。オフロード走行ではライン取りはもちろんだが、微妙なアクセルワークが求められるもの。たとえば、岩場では、岩にタイヤを載せるために大きなトルクを必要としながら(つまりパワーを求めてアクセルを大きく踏み込みながらも)、岩にタイヤが載った瞬間にアクセルを緩めて(もしくはブレーキを踏んで)動きを止めるなんてテクニックが必要になる。
エクリプス クロスはそうしたシーンにおいて、ディーゼルエンジンならではの低回転域がトルクの豊かさを、コントロール性能を追求したアクセル制御によって、意のままといえる扱いやすさとして提供していた。こうした作り込みは、さすが三菱のSUVと感心させられるところだ。


