【男のひとり旅/八ヶ岳編】二日酔いもなく美味しい朝食、ワインの足湯も体験

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またもや失態。財布忘れて昼飯抜きに

自転車に乗る藤村岳氏
アクティビティセンターで自転車を借りた。この時は行く気マンマン。まさかあんなことになろうとは……

八ヶ岳への旅が決まってから、ずっと行きたかった「中村キースへリング美術館」を訪れるために、レンタサイクルを借りた。レンタル自転車の種類は豊富にあるが、強脚自慢のかた以外は絶対、電動アシストタイプにすべき。というか、電動でなくては、あの上り坂はムリ。

中村キースへリング美術館
ここまで来て、財布がないとか勘弁して欲しい

そして、ここでもボクは大失態を繰り返す。なんとホテルに財布を忘れてきた。電動自転車でもハアハアと息が切れる上り坂をえっちらおっちら漕いでやっと着いたのに。財布がない。こんな時に限って普段、分散させて持っているクレジットカードさえない。

呆然としながら、さっき来た道をホテルへと戻る。今度は下りなので、その早いこと早いこと。ゆるくブレーキをかけておかないと危ない。しかもアスファルトがガタガタで、揺れて怖い。ホテルで預けた荷物から財布を取り出して、また戻る。このままやめてしまおうかとも一瞬、考えたが、せっかくかこまできたのだから、と先ほどのルートを黙々と登った。

実は、取材用のサブバッグも忘れ、ホテルで急遽、エコバッグを入手。工場見学の時間は間違えるは、忘れ物は多いは、で、今回の旅はなかなかのボケっぷり。

ポップな中村キースへリング美術館
静かな山の中に佇むポップな美術館。その対照性がおもしろい

しかし、トラブルはあったものの、本当に来てよかった。キースのイラストは今でもよく目にするが、作品をこんなに間近に見たのは初めて。シンプルな線の力強さ、その躍動感とほとばしる思いに圧倒された。若くして亡くなった天才は今も作品の中に生き続けている。

この予期せぬホテル⇔美術館の2往復のおかげで、ホテルの敷地内にある八ヶ岳周辺のレストランやテナントが入ったピーマン通りで昼食をとる予定が狂ってしまった。ハンバーガーや信州そばが気になっていたので、悔しい。そう、美術館の途中にある道の駅にも寄りたかったのに。

予定が狂って空腹のまま小淵沢駅へ

馬肉と中華麺
駅そばはいつもボクの味方。馬肉と中華麺、蕎麦のつゆの相性よし
〆のスイーツ
〆はやっぱり甘いもの

帰りのあずさの時間もあるし、空腹を抱えたままシャトルバスで小淵沢駅に行く。そして、またもや困ったときの「駅そば 丸政」。今度は蕎麦ではなく、あえて中華麺を選んだ。蕎麦つゆで中華麺を食すのも悪くない。トッピングは、馬肉。甘辛濃厚で、これまたうまい。最後に八ヶ岳高原の牛乳を使ったアイスクリームをホームで食べ、旅の締めくくりとする。日差しがまぶしい。帰りもD席、きっと山並みが美しく見えるだろう。旅はトラブルがあるほうが、きっとおもしろい。後から思い出を反芻できるから。さあ、日焼け止めを塗り重ねて、東京へ戻ろう。

星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳

山梨県北杜市小淵沢町129-1
宿泊予約TEL:0570-073-055(9時〜20時)
https://risonare.com/yatsugatake/

取材・文/藤村 岳



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