試乗でも好印象。先進装備もチェック
最高出力249PS、最大トルク365Nmを発揮する「P250」に試乗した。走りだしてすぐに、静粛性が高められているのがわかる。パワー感にもまったく不満はない。悪路を模した特設コースでは1輪が完全に浮いてしまうようなシーンでの脱出を試みたが、悪路走破性の高さはもちろん、ミシリとも言わないボディ剛性の高さも印象的だった。
新型イヴォークでは、上級モデル譲りの「テレイン・レスポンス2」を標準装備しており、7つのモードが選択可能。通常時は「オート」にしておけば、サスペンションやトランスミッション、トルク配分も自動で行ってくれる。

デザインの新しさだけでなく、先進装備も満載する。ランドローバー初採用の「クリアサイトインテリアリアビューミラー」は、ルーフに装備したカメラ映像をルームミラーに映し出すものだ。後席に背の高い人が座っていたり、ラゲッジスペースが荷物満載でリアウインドウが遮られていても視野角50度の高解像度映像をはっきりと確認できる。

もう1つ、世界初という「クリアサイトグラウンドビュー」は、フロントとミラーにあるカメラ映像を合成することで、通常はドライバーの死角となるボンネットをシースルーしたような映像を映し出す。思わぬ段差や障害物の確認など、オフロードや市街地でも役に立つ。
実はイヴォークは全長4380mmと今どきコンパクトな部類のSUVだ。そのコンパクトなボディにヴェラール譲り上質さやオフロード性能、さらには最新技術までを凝縮した、現代の小さな高級車なのだ。
文/藤野太一 写真/柳田由人 編集/iconic